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Orange Pi

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Orange Piって?

Orange Pi

Orange Pi

2023/09/05

 Orange Piとは、2005年設立で中国のShenzhen Xunlong Software Co., Ltd.が開発、2014年からリリースし始めたオープンソースのシングルボードコンピュータで公式サイトはhttp://www.orangepi.org、欧州向けはhttps://orangepi.comな模様。

 次のようなボードがリリースされているようです。

 リリース時期に関する公式の情報はなさ気なのでリリースの時系列は不明瞭、一部は商品名から明確なものもあるものの、その商品名も一貫性がありそうでないようで同系なのか別物なのかも迷うものもあり、どのボードが現役なのかは、ひと目ではわかりづらく、一目瞭然ではありません。

 販売終了、サポート終了時期に関する情報はあるにはあり、EOLと明示されていたものは、ここでも[販売・サポート終了]と記しました。

 ただ、これ以外で他にも▲で示した製品は、実質販売されていない(AliExpressセラーXunlongで取り扱いがなく、かつ公式サイトから張られたAliExpress/Amazonの他ショップのリンクも切れている、Amazonにおいて他商品に振り替えられている、同じくAmazonにてAI Stick Liteについては2件ほど取り扱いショップはあるも在庫僅かなのかショップによって価格が異なる)もので、こうしたものも結構あります。

 これらについてサポート終了を以てアナウンスされるものなのか、既にサポート終了しているのか定かではありません。

 ブランド名も、やはりフルーツパイ系、かつ、RAMの世代から推測するにOrange Piも初期の多くはオリジナリティのある製品群だったようですが、Raspberry Piが一気に世界中を席巻したからか、商品のネーミングからして思いっきり、Raspberry Pi 3B/3B+/4B/400、Raspberry Pi Zero/Zero Wあたりのラズパイのラインナップを意識した製品が増えている印象。

 そんなOrange PiもARMプロセッサベースのCPU、ざっと見たところ、基本クアッドコア、中にはオクタコアまであって、その多くは、256MB/512MB、512MB/1GBばかりでなく、1GB/1.5GB/2GB/4GBや4GB/8GB/16GBといったRAM容量別、一部、ポートだけのものもあれば、各種容量のeMMCも付属するものなどのラインナップがあり、複数の選択肢から選べ、他スペックでも上回るものも出てきつつ、Raspberry Piよりも割安な定価設定で販売されていたりするのでコスパを考えると、かなり魅力的な選択肢と言えます。

 OSも似通っていて公式はOrange Pi OSと呼び、違うのは、1つではなく、Arch LinuxベースやAndroidベースなどがあり、更にArmbianばかりでなく、サードパーティ製OSも複数選択でき、ボードによっては公式、サードパーティ製共に更に対応するディストロが増える場合も。

 また、Orange Piの公式情報は決して探しやすくはないですが、製品概要・スペックや製品ごとのユーザーマニュアル、ツールはしっかり準備されているようです。

 ただ、書いていてOSについて気になってきたのですが、リリースから年数は経つものの、販売終了していないボードもあるのか、公式OS以外だとUbuntuやDebianが紹介されることが多いこともあってか、あまりにイメージファイルが古いので更新が頻繁なArmbianに...という話が割と多く見受けられますが、これってOrange Piがボードに特定のバージョンを決め打ちしてるからですよね?きっと。

 Armbianのユーザーマニュアルを見るとArmbianではサポートしないものの、DebianやUbuntuのアップグレードもできるようですが、積極的にアップグレードする人がどれだけいるものか...。

 そうなると古いボードほど軒並みOSのサポート期限が切れる、下手をすると対応OSバージョンのサポート期限が既に切れているということになる可能性すらあり、その場合、半ば必然的にアップグレードではないまでも頻繁に更新されているArmbianなどに流れる。

 が、常に進化を続けるソフトとハードの性能はいたちごっこでもあり、ハードが対応できなくなれば、ユーザーはハードを更新するしかない...、そのハードには対応可能な最新の各種OSバージョンが明示されるが、Armbianを使っていた人の多くは、最初から使い慣れたArmbianに流れる...。

 公式のAndroidベースのOrange Pi OSもサポート期限切れの影響はあり、危険を承知でセキュリティを気にせず使うか、そうでなければ、Armbianなどに入れ替えるか、ハードウェアを買い換えるか...。

 そう言えば、本家Arch Linuxはローリングリリースも公式のArchベースのOrange Pi OSは...?同様なら良いですが、そうでなければ...。

 そんな中、公式Orange Pi OS、サードパーティ製OSに関わらず、今後もAndroid、Debian/UbuntuなどソフトウェアであるOSがアップグレードされる度にハードウェアであるボードをリリースするつもりなのでしょうか?

 ちなみにラズパイのraspi-configに似たarmbian-configも現時点?では大規模改修中で特に新しいボードでは動かなかったり、壊れたりすることすらあるかもなんて怖いことが書いてある...。

[Note: armbian-config is undergoing major rewrite and therefore is not receiving much attention. So functions might not be available or even broken, especially on more recent boards.]

 もしかしてコスパの良さで売りまくってセキュリティホールを量産しようと...シェアを拡げようと...。

 とかなんとか言いつつ、ここに来て筆者もまんまと初のOrange PiであるOrange Pi Zero 3 RAM4GBオプション1式、現時点、購入先としてほぼ唯一の選択肢であるAliExpress、その公式セラー他に発注してみました。

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