先月買った自身初購入のミニPCでAMD Ryzen AIを積んだRyzen 7 8845HS搭載AOOSTAR GEM12 Pro MAX/Windows 11 Proに「AMD Software Adrenalin Edition」をインストールしてみた話。
尚、Ryzen AI PCに必須のツール&ランタイムライブラリAMD Ryzen AIソフトウェアとは全くの別物。
AMD Softwareとは、AMD RyzenのCPU、GPU(iGPU/integrated GPU/統合GPU)用のパフォーマンスチューニング・システム情報参照ソフトウェア。
旧Radeon Software、AMD Radeon SoftwareからAMD Softwareと名称に変遷があり、その背景には、2000年にATI社が開発のRadeonを2006年にAMDが買収後も「ATI Radeon」の名を残していたものの、後にAMD Radeonとなり...という経緯も。
この変遷から、むしろ、GPU機能、それにAMD CPUが加わった恰好のソフトなようですね。
AMD Softwareには、他にエンタープライズ向けRyzen PROシリーズ対応のPRO Editionもあり、それ以外のRyzenモデルは、Adrenalinエディションとなるようです。
AMD Softwareのインストールは、プロセッサ/グラフィックスのドライバーとサポートで[Windows用ドライバーをインストール]を選ぶか、下段の機種等々から条件を絞り込んで、最終的な候補の中から、Windows 11|Windows 10を選択、更に自動選択インストーラやAdrenalin|PROなど必要に応じて選択してダウンロードします。
尤も前者ならマシンスペックを認識して、後者なら選択したマシンスペックに応じてAdrenalin|PROは、自動選択されますが。
ダウンロードすると[amd-software-adrenalin-edition-25.3.1-minimalsetup-250312_web.exe]という超ロングネームな生の.exeがダウンロードされるので、これをダブルクリック、AMD Softwareのインストーラが起動したらガイドに沿ってインストールします。
Linux版もありましたが、Ubuntu 24.04 Nobleや24.10 Oracular Orioleには、インストールはできても何か不完全な感じだったのでWindowsで試すに至った次第。
AMD Software Adrenalinホーム画面。
AMD Software Adrenalinゲーム画面上のゲームタブ。
プレイ中のAMD Software対応ゲームがあれば、ここに表示されたりする模様。
AMD Software Adrenalinゲーム画面グラフィックスタブ HYPR-RX。
グラフィックオプションとして[Radeon Super Resolution]、[シャープニングエフェクト]、[AMD Fluid Motion Frames 2.1]、[Radeon Anti-Lag]、[Radeon Boost]といった各種設定が可。
AMD Software Adrenalinゲーム画面上のグラフィックスタブ 画質。
グラフィックオプションとして[Radeon Anti-Lag]、[Radeon Image Sharpening]、[シャープネス]といった各種設定が可。
AMD Software Adrenalinホーム画面ゲーム画面グラフィックスタブ HYPR-RX eco。
グラフィックオプションとして[AMD Fluid Motion Frames 2.1]、[Radeon Chill]、[アイドル時のFPS]、[ピーク時のFPS]といった各種設定が可。
AMD Software Adrenalinゲーム画面上のグラフィックスタブ デフォルト。
グラフィックオプションとして[Radeon Super Resolution]、[シャープニング効果]、[AMD Fluid Motion Frames 2.1]、[Radeon Anti-Lag]、[Radeon Boost]、[Radeon Chill]、[Radeon Sharpening]、[垂直リフレッシュを待機]、[フレームレートターゲットコントロール]、[アンチエイリアシング]、[アンチエイリアスメソッド]、[形態学的アンチエイリアシング]、[異方性フィルタリング]、[テクスチャフィルタリング品質]、[表面フォーマット最適化]といった各種設定が可。
[カスタム]は、前述の[デフォルト]と同じ設定項目。
AMD Software Adrenalinパフォーマンス画面の指標タブ。
CPU、GPU、RAM、FPS等々システムの状態を参照でき、グラフの表示/非表示などの切り替えも可。
AMD Software Adrenalinパフォーマンス画面のチューニングタブ。
[メモリオプティマイザー]として[生産性]か、[ゲーム]を選択、選択したプロファイルに応じてメモリが最適化されるとのこと。
AMD Software Adrenalinパフォーマンス画面の設定タブ。
[グラフ化の期間(秒)]、[指標オーバーレイを有効化]、[パフォーマンスロギングの場所]、[ログ記録中にオーバーレイを非表示]などの設定ができます。
「指標オーバーレイ」とは、当該画面のスクショ以外の多くで画面右上に表示されている常時最前面に表示されつつ、被っても下のウィンドウボタン操作などが可能なCPUやGPU使用率などの情報パネル。
背景色や透過率などの変更も可能です。
AMD Software Adrenalinスマートテクノロジー画面。
[AMD Noise Suppression](ノイズ抑止)モードのON/OFF、アップデート管理用[AMD Privacy View]。
前者をONにすると更にオーディオやビデオ用の詳細設定タブやメニューが表示されます。
後者の > をクリックすると現在のアップデート状況などが表示されます。
先月、ミニPCが届いて、少ししてその存在を知り、LinuxやWindowsにインストールしてみたAMD Softwareでしたが、記事化は考えていなかったものの、いろいろ勘案するといるかと今日に至った次第。
そもそも、もう10数年、すっかり、PC-UNIX/BSD*/Linux erでWindowsレスライフを満喫していた自身は、Windows 10もそうだったように、先月購入の、このミニPCのWindows 11 ProもLinuxを上書きインストールするつもりだったので。
ただ、せっかくのRyzen AIの対応状況が、どのOSでもまだ道半ばな中、Windowsが一歩リード、また、AOOSTAR GEM12 Pro MAXの特徴である本体内蔵モニタへのシステムモニタリング表示がWindowsにしかできず、Linuxへの移植も厳しそう、内蔵モニタはなかったことにするとしても、とりあえずWindowsは温存しておくことに。
というのもRyzen AIのLinux対応も放置されているわけではなく、コンパイルは必要ながらgitリポジトリにXDNAドライバは既に公開されていたり、AMD Ryzen AI NPU、XDNAドライバなどが6.14カーネルに組み込まれ、先月正式リリースされたという状況もあり、正式リリース前からベータ版6.14カーネルを入れてみたりとLinuxでできることも探りつつ、Linux上で確認できないことがある内は、Windowsでもやってみるかと方針転換。
今日までのほとんどの時間は、Ryzen AIをLinuxで使うにあたる情報収集やダメ元チャレンジ、公開されているチュートリアルなどに費やした感じ。
そんな折り、昨日、Windows用のRyzen AIに最適化されたモデルダウンロード後は、完全ローカルな各種生成AIアプリ「Amuse」(AMDパートナー製)を使ってみるに至り、鳥肌が立って、これを記事化するついでにAMD Softwareもと。