ここまででRaspberry Pi 2 Model BにRaspbianを入れたので起動して初期設定やアップデートを行ないます。
Raspbianの初期設定については、raspi-configというコマンドが用意されています。
端末からコマンドを実行するとシェル・テキストベースながらメニュータイプのグラフィカル環境が起動します。
メニューを選択しながら進めていけば、ファイルシステムの拡張、ユーザーパスワードの変更、ブートオプションの編集、国際化オプションとして言語や時刻、キーボードの設定などの基本的な設定やオーバークロック設定などなど各種設定を簡単に行なうことができます。
こうしたテキストベースのメニューについては、たいていの場合、[OK]や[Cancel]等のブロックに移動する際は、[Tab]、逆にそれらブロックからメニューに戻るには[Shift]+[Tab]、選択肢を選ぶようなケースでは、[Space]、確定は[Enter]といった具合に操作できるようになっています。
デフォルトでは入っていませんが、リポジトリを眺めてみると、これをGUIで行なうことができるrc-guiというパッケージもあるようです。
ただ、ここでロケールを日本にした(raspi-configや何らかのシェルの初期構成ファイルでLANGにja_JP.UTF8などとした)場合、raspi-configを起動するにしても日本語表示が、中がごちゃごちゃした四角形の変な文字になる、いわゆる豆腐文字化け状態になるかと。
その場合、インプットメソッドと日本語変換、日本語フォントパッケージをインストールします。
とりあえず、Debianお約束。
インプットメソッドについては、iBus、SCIM、UIM、XIM、Fcitxなどが、日本語用インプットメソッドの辞書・ユーティリティーには、Anthy、Mozcなどがあります。
ついては、dpkg -lとgrepでインストール済みのフォントを確認してみてインプットメソッドや日本語辞書などがないようなら、例えば、このようにapt-cache searchでリポジトリを検索、好みのものを選ぶとよいでしょう。
Debian Jessieには、これらのパッケージもたくさんありますが、今回は、uimとuim-anthyを入れることにしました。
日本語フォントについてもdpkg -lとgrepでインストール済みのフォントを確認してみて日本語フォントがなさげなら、例えば、このようにapt-cache searchとgrepでリポジトリを検索、好みのものを選ぶとよいでしょう。
Debian Jessieには、日本語フォントパッケージもたくさんありますが、今回は、ipafont系を入れることにしました。
尚、今回のようにRaspbian jessie Liteを入れた直後の場合、そのままでもよかったか、再ログインが必要だったかは忘れましたが、デスクトップやウィンドウマネージャ上で行なったなら一旦、閉じてstartxなどで起動し直せば反映されるでしょう。
普通一般に行なわれているであろうddやそれに類するグラフィカルツールなどを介してmicroSDカードにイメージの書き込みを行なった場合、最小限のサイズでパーティションが作成される為、microSDカード容量いっぱいまで使用するにあたっては、raspi-configを実行、1.Expand Filesystemメニューを選択してファイルシステムの拡張を利用すると便利です。
今回は、ブートパーティションのみ入っているmicroSDカードについては、60MB以内(実容量は20MB程度)に収まっており、わざわざ数GBまで拡張する必要性がないので拡張は行ないませんでした。
また、今回システムパーティションを入れたUSBメモリは、df -hの結果を見ると32GBが29GB程度と認識されている模様。
拡張が必要ならresize2fsで拡張しても良いでしょうが、32GBのUSBメモリに展開直後3.5GBとなる標準のRaspbian Jessieでも余裕があります。
まして今回入れたRaspbian Jessie Liteは展開直後1.3GBほどであること、後述するような構成でインストールしても結果+700MBほどでトータル容量が2GB前後であること、NASとして外付けHDDを接続することを想定していることなどから、今回は、敢えて拡張せず、そのままにしておくことにします。
まだ、機能追加する可能性はあるものの、これくらいで収まるならUSBメモリ、レスキューツールと化していてもう少し容量があってもいいかなと思っていた手持ちの8GBのUSBメモリと中身を入れ替えて交換してもいいな。。。それにしても32GBは持て余すか。。。なんて思ってみたり。
サーバとしてRaspberry Piを使うなら、セキュリティの観点から世界中に公開され、知られている既定のアカウント[pi]やパスワード[raspberry]は、セキュリティ面から新たなユーザーを作成した後は削除しておくべきですが、仮に万一にも残しておくにしてもメインで使い続けるのはなんなので新規ユーザーを作成し、パスワードを作成、アカウントpiの仕事は、新規ユーザーにしてもらうようにしておくのが賢明でしょう。
引き継ぐからには、ユーザーpiの所属するグループは受け継いでおくべきです。
idコマンドで確認してみると所属グループの数が結構あります。
手打ちは面倒なので。。。idコマンドや/etc/groupからgrepより、groupsコマンドの出力が、加工しやすそう。。。ということでこんな風にしてコピペするのも良いでしょう。
RaspbianやDebianには、使い勝手が多少違うuseraddコマンドとadduserコマンドの2つがありますが、ここでは前者を使うことにします。
ちなみに初めてログインして素のままの状態の今は、ホームディレクトリに作成されるファイル類は、piも新規作成したユーザーも同じ(はず)なので移行したりする必要はないでしょう。
一度、SSH接続の場合、exitでラズパイに直接ログインしている場合には、Raspbianのデフォルトシェルはbashなのでlogoutで抜けて新たに作成したユーザーでログインして確認。
ちなみに作業用マシンとアカウント名が同じだったり、作業用マシンのSSH構成ファイル(~/.ssh/config)にアカウント名を記述してある場合は、NEW_USERNAME@部は不要です。
デフォルトshellの確認や既に利用可能なshell、それらへの変更方法などについては、shellの種類参照。
続いてファイルサーバ、UPnP/DLNAサーバーなどを構成するにあたり必要なパッケージのインストールと設定を行ないます。