RubyとArduinoでLチカを実行してみるページ。
Arduino IDEは、C/C++ベースですが、このIDEには、ArduinoとPCやRaspberry Piなどとの間をシリアル通信で接続して操作できるFirmataプロトコルを使ったサンプルスケッチ群があり、例えば、これをArduinoボードに書き込んでおけば、PythonやProcessing、Ruby、Perl、JavaScript...などのスクリプトやC/C#などのプログラミング言語からでもArduinoを操作・制御することができるようになる模様。
ここでは、この中から、まつもとひろゆき氏開発のRubyと、橋本翔氏(橋本商会さん?)が、JavaからFirmataプロトコルをRubyに移植して下さったというarduino_firmataライブラリを使わせて頂き、Arduino界のHello World!であるLチカ(blink)を実行するまでの手順を書きます。
もちろん、後でもよいですが、今回は、まず、ArduinoボードにArduino IDEのサンプルスケッチStandardFirmataをアップロードしておくものとします。
サンプルスケッチStandardFirmataは、Arduino IDEの[ファイル/File] => [スケッチ例/Examples] => [Firmata]にあります。
Rubyライセンスについて熟読の上、公式サイトのダウンロードから使用中のOS用のRubyを、もしくは、リポジトリにあるならそれをインストールします。
尚、Debian(Linux)を使っている自身の環境でリポジトリからインストールしたところ、rubyだけでなく、ruby-all-devパッケージも必要でした。(これがないと後述のarduino_firmataインストール時に「ruby.hにruby用のヘッダファイルがない」旨で怒られた。)
ディストロによっては、ruby-develやruby-devなどという名称かもしれません。
ここからは、arduino_firmata作者のArduino Firmataを参照させて頂きます。
rubyをインストールするとgemコマンド(gem/RubyGemsは、サードパーティ製ライブラリ集及びこれらライブラリ用パッケージ管理コマンドである模様)もインストールされ、gemコマンドでarduino_firmataも簡単にインストールできます。
作者のリンク先には、サンプルコードのリンクが貼られており、led_blink.rbにたどり着くことができるので、そのままコピー&ペーストさせて頂きます。
ファイル名は、example.rbとしました。
Arduino IDEのサンプルスケッチStandardFirmataをアップロードしたArduinoボードをPCにUSB接続しておきます。
rubyにファイル名を引数として渡せば、実行権限がなくても実行できます。
実行中、端末上では、true、falseの表示が繰り返され、少しすると、今回はUno互換機を使いましたが、少なくともNanoやPro Miniなどなら、Arduinoボード上のLEDが点滅しているはず。
breakさせておらず、無限ループ状態なので終了するには、キーボードの[Ctrl]+[C]ボタン同時押しで強制終了させます。
尚、シリアルポートは、自動認識してくれました。
シリアル通信越しであるため、高速通信は厳しいにしてもPython/Perl/Rubyなどのインタプリタのスクリプト言語やNode.jsなど今時のJavaScriptフレームワークなどでArduinoを操作可能になると電子工作からIoTへの架け橋の役割もあり、できることの幅が広がるでしょう。
Python/Perl/Ruby/JavaScriptだと自身は、それほど詳しいわけでもないですがPerlが最も身近、続いて(昔のクライアントサイドの)JavaScript、PythonはJavaと共に超初心者レベル、Rubyについては門外漢。
ただ、JavaScriptはさておき、Arduinoを楽しむ上でPython/Perl/Rubyの内、何れかは使っていくことになるだろうということで今更ながら基本中の基本Lチカのやりやすさで決めようかと比較検討中。
ここでは、未知のRubyを使ってみたものの、コピペしただけなので難しいことはなかったのですが、初めてだからか、正直、ソースコードの記述が直感的ではないというか、他の言語類とだいぶ違う感があるというか、斬新というか、他の知識を活かしづらく、覚えづらい印象を受けました...が、コード・書式は洗練されていると思います。