気の向くままに辿るIT/ICT/IoT
システム開発

apt-key非推奨後のWine設定と文字化け対策

ホーム前へ次へ
*BSD/PC-UNIX/Linuxって?

apt-key非推奨後のWine設定と文字化け対策

apt-key非推奨後のWine設定と文字化け対策

2025/03/07

 ギリDebianくくりできそうなUbuntuにおいてapt-keyが使えなくなってから初となるWineの導入と文字化け対策を100%先人達の知恵に依存してやってみた話。

 Debian系で公式リポジトリ以外のリポジトリを登録する際に使われるapt-keyが非推奨となり、DebianでもクリーンインストールのBookwormでは、いよいよ公式リポジトリから消えたらしく、本来は、代わりとしてgpgコマンドを使うことになるらしい。

 が、自身は上手く扱えなかったため、即方針転換(実はできてたけど~/.wineを削除してリセットしなかったのが原因だっただけかも)、他の方法を探した結果、原始的でシンプルな方法にたどり着きました。

 更に以前できていた文字化け対策では太刀打ちできなかったため、新たに方法を探したところ、有志が公開してくれた多くの文字化けに効果があるフォント集をregeditで登録する方法にめぐりあいました。

 とあるインストーラでほんのわずかに文字化けは残っており、更にフォントが必要そうですが、自身の作業には支障ない程度で、事なきを得ました。

 途中、遭遇するかもしれない事態にも対処法があって何から何まで100%助けられました。

一連のコマンドとコメント

# Wineリポジトリのキーとリポジトリ登録
sudo wget -O /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key
debian:~$ sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/noble/winehq-noble.sources
debian:~$ sudo apt update
# Wineリポジトリが重複してるよとワーニング/警告が出たら
# /etc/apt/sources.list.d/以下の全ファイル内で重複してるものがあるはず
# チェックして1つに絞ってapt update
# umefont_670.tar.xzのダウンロード先がないからaptリポジトリから
debian:~$ sudo apt install -y fonts-horai-umefont
# NotoSansCJKjp-hinted.zipのダウンロード
debian:~$ mkdir NotoSansCJKjp
debian:~$ cd NotoSansCJKjp
debian:~$ wget https://noto-website-2.storage.googleapis.com/pkgs/NotoSansCJKjp-hinted.zip
debian:~$ unzip NotoSansCJKjp-hinted.zip
debian:~$ rm NotoSansCJKjp-hinted.zip
debian:~$ cd ../
debian:~$ sudo mv NotoSansCJKjp /usr/share/fonts/opentype/
# NotoSerifCJKjp-hinted.zipのダウンロード
debian:~$ mkdir NotoSerifCJKjp
debian:~$ cd NotoSerifCJKjp
debian:~$ wget https://noto-website-2.storage.googleapis.com/pkgs/NotoSerifCJKjp-hinted.zip
debian:~$ unzip NotoSerifCJKjp-hinted.zip
debian:~$ rm NotoSerifCJKjp-hinted.zip
debian:~$ cd ../
debian:~$ sudo mv NotoSerifCJKjp /usr/share/fonts/opentype/
# Wine用日本語フォント集のコピーと登録
debian:~$ vi wine-japanease.reg
debian:~$ ...
debian:~$ regedit wine-japanease.reg
# monoがないと言われたら
debian:~$ wine msiexec /i ~/Downloads/wine-mono-9.0.0-x86
# 次のエラーが出たら、~/.wineを削除
debian:~$ wine ANY_WIN_APP
wine: could not load kernel32.dll, status c0000135
debian:~$ rm -r ~/.wine
debian:~$ wine ANY_WIN_APP
debian:~$

 その一連のコマンドがこれ。

貴重な情報源

 教えてくれた先人たちのサイトは次の通り。

wineリポジトリ登録
Ubuntu 22.04 LTS実機にてWine 8.0インストールのリベンジを試みた結果orz
リポジトリ重複ワーニング対策
apt-get updateで「ターゲット〜は〜で複数回設定されています」と表示されるときの対処方法
wine文字化け対策
Wineで日本語フォントの文字化け(豆腐)を解消する
umefontがなかったらUbuntu 24.04 でwineを動かすためにやったこと/fontのインストール
Wine実行時こんなエラーが表示されたら
wine: could not load kernel32.dll, status c0000135 が表示される
Wine実行時、monoがないからだめと言われたら
ubuntu20.10 でWine6.4を動かす

今回やろうとしていたこと

 数日前に買ったAMD Ryzen AIを積んだRyzen 8845HS搭載ミニPCAOOSTAR GEM12 Pro MAXでAMD Ryzen AIを試すにあたり、Linuxカーネル6.10以上が必要そうでした。

 自身が普段、複数台のデバイスで使っているDebianより、Ubuntuの方が最新カーネルに近いだろうし、カーネルのアップデートが簡単そうと思ったら、デフォルトで6.11.0-19-genericでアップデートすら不要ということで運用という意味では初となるUbuntuに決定。

 更にAOOSTAR GEM12 Pro MAXは、本体にモニタを備えており、そこにリアルタイムシステム監視モニタも表示でき、Windows( 11 Pro)ならWindows上で各種設定を変更できるMicrosoft製だというソフトをダウンロード・インストールできます。

 もう10年以上UNIX/BSD*/Linux erな自身は、これら設定変更できることに惹かれて[Pro MAX]を選択したのですが、Windowsでしか使えないとは、それがMicrosoft製だとは、(事前情報もなく、)届いて同梱の説明書を読むまで知らず、Linuxでも使えないものか、まずはWineでと試すに至った次第。

 そもそも届くやいなやプリインストール済みなWindows 11 ProにDebianを上書きインストールする気満々だったので。

 が、インストーラも起動、インストールも完了したものの、管理者権限を要するソフトでWineはroot実行非推奨な上、Wine公式でも、そうしたソフトでroot実行したとしても解決にはならないだろうという記述があり、rootで無理やりやってみたものの、Wineデバッガに致命的なエラーを告げられ、結果、少なくともWineでの実行については断念することに。

 また、エッジAI機能確認できるアプリも未だ少ない中、Windows 11が、一歩リードな感もあって当面、内蔵SSDのWindows 11 ProとUSBブートで2.5インチSSD Ubuntuをデュアルブートすることに。

 まぁ、やってみるたびに何かしら、つまづきがちなWineのインストール方法というか、リポジトリ登録方法、文字化け対策方法があることがわかっただけでも収穫ということで。

ホーム前へ次へ