仮想化ソフトウェアの1つVirtualBoxで作成した仮想マシンのゲストOSには、様々なOSをインストールできますが、このページでは、Linuxディストリビューション(ディストロ)の中から任意に抽出し、当サイトにおいてVirtualBox上で検証したLinuxの内、Debian GNU/Linuxのインストール及び起動について記します。
今回は、Debian GNU/Linux 7.2(debian-live-7.2-i386-standard.iso)を使用させて頂きました。
Debian GNU/Linuxは、オリジナルのLinuxディストリビューション(ディストロ)です。
Debian GNU/Linuxは、その名の通り、LinuxカーネルとGNUツールから成りますが、Linuxカーネルの代わりにとFreeBSDカーネルやNetBSDカーネルとGNUツールを組み合わせたDebian GNU/kFreeBSDやDebian GNU/NetBSDなども登場しています。
Debian GNU/Linuxは、GUIインストールを選び、言語やキーボード、タイムゾーンなどを選ぶとインストール過程も日本語表記で行われます。
尚、Debian GNU/LinuxをVirtualBoxの仮想マシンにインストールした場合、起動メニューの内、末尾にpae(PAE/Physical Address Extension)の付かないもの(-486で終わるものやMemory test)では不要ですが、paeの付いたもの(-686-pae)を選択する場合には、仮想マシンを起動する前にVirtualBoxマネージャーから当該Debianメニューを選択の上、[設定]で[システム]タブを選択、[プロセッサー(P)]タブに切り替え、[拡張機能:PAE/NXを有効化(E)]にチェックを入れてから仮想マシンを起動する必要があります。
VirtualBoxで作成した仮想マシン上では、Debian GNU/Linuxは、起動に時間はかかるもののメモリ48MBでも作動はしますが、起動時間においても違和感なく利用するには、64MB以上あった方がスムースに起動します。
尚、各種アプリケーションが必要とするメモリ量は考慮していません。
また、特に指定がない限り、ここで示すRAM値は、各仮想化ソフトウェアでの仮想マシン作成時に指定した値であり、少なくとも一定以上のRAM値を指定した場合においては、そこから仮想化ソフトウェアが消費するメモリを差し引いた値が、ゲストOSで利用可能なRAM総容量として割り当てられているようです。
Debian GNU/Linuxの主なパッケージ管理ツールには、グラフィック環境としてAPT/Advanced Packaging ToolのフロントエンドSynapticの他、apt-get、aptitude、dpkg、dselect、taskselなどがあります。
Debian GNU/Linuxのデフォルトのログインシェルは、bashです。
Debian GNU/Linuxでは、ある時点から文字コードをEUC-JPからUTF-8に統一したことでデフォルトでは、文字化けが起きる場合があります。
最も簡単な対処法は、~/.bashrcなどの設定ファイルで環境変数[LANG]に敢えてEUC-JPを設定することですが、それでは時代の流れに逆行しますから、できればUTF-8のまま対処したいところであり、その為には、あるファイル群をmsgfmt/msgunfmtコマンドなどを使って編集する必要があるものの、Debian GNU/Linuxには、これらコマンドがデフォルトでは、インストールされていないようなので、これらを含むgettextパッケージをインストールし(、以前、Cygwin用に書いたものではありますが)、対策を講じることでUTF-8のままでも文字化けを解消できるものと思われます。
この記事を書いたのは、2〜3年前だったかと思いますが、Linuxカーネルのバージョンアップに伴い、最新カーネルを標準とするLinux全般においてマシンに要求されるRAM量も増えており、Debianについては未確認ですが、(もうだいぶ以前からCLIベースのArch Linuxやgentooがそうであったように)現時点では、CLIベースでも256MB以上はないと厳しいかもしれません。
尚、後日、既にFedora、NetBSDをインストール済みの下記のマシンにDebian 7.9(wheezy)を入れ、既にリリースされていたDebian 8.3(jessie)に即アップグレード、対応済みデスクトップ環境を最小インストール(task-*-desktop)で?一通り、追加で相応に各種パッケージをインストール、その時点でディスク使用量は9GBちょっとでした。