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メモリ32MB~64MB未満で起動可能なOS

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Linux/BSD/PC-UNIXを選別してみる

仮想マシンで動くOS

メモリ32MB~64MB未満で起動可能なOS

 この内容は、無料で使えてインストールも設定も簡単で手持ちのPCの中に擬似的なパソコンをいくつも作れてしまう各種仮想化ソフトウェアを使ってMS-DOS/FreeDOS/Windwos/PC-UNIX/BSD/Linux...etc.といった各種OSについてRAMベースでどの程度あれば起動するのかに着目し、検証してみた結果です。

 尚、当然のことながら、追加含むアプリケーションが必要とするシステム要件、もし、物理マシンへの導入にあたって参考にする場合は、仮想化ソフトウェア及び仮想マシンや当サイト検証環境との何らかの差が生じる可能性については、別途考慮が必要です。

 例えば、ここで示すRAM容量は、各仮想化ソフトウェアの仮想マシンに割り当てた値ですが、それぞれある容量以上のRAM値を指定した場合は、ゲストOS起動時にVirtualBox 4.2.12では、約10MB、QEMU/QtEmu 1.0.5では、約14MB、VMware Player 3.1.6では、約17MBほど仮想マシンの指定RAM量からメモリを消費するようです。

 ちなみにCUI(Command line based User Interface)は、shellベースのコマンドライン入力、GUI(Graphical User Interface)は、グラフィカルなウィンドウマネージャを含む、いわゆるデスクトップ環境を指します。

 検証の詳細については、各OSのリンク先を参照下さい。

 メモリ32MB~64MB未満では、コマンドラインベースでArch Linux(2013.09.01)とTiny Core Linux 5.1のCUI版Core、FreeBSD、起動はしますが64MB以上あった方が良さ気なDebian GNU/Linux 7.2が、グラフィカル環境では、Damn Small Linux / DSL 4.4とFedora Core 2、NetBSD、OpenBSDが起動しました。

 FreeBSD 10.0は、QEMUで32MB以上、VirtualBox 4.1.12では48MB以上で起動を確認できました。

 Arch Linux(archlinux-2013.09.01-dual.iso)は、VirtualBoxでメモリ32MBでも起動はしますが、反応にワンクッションあり、48MB以上で円滑に起動と思ったら、後に最新版(archlinux-2014.02.01-dual.iso)を試したところRAMが256MB以上ないと起動しませんでした。

 Core(Tiny Core Linux 5.1のCUI版)は、48MB以上で作動を確認しました。

 Fedora Core 2は、VMware Player 3.1.6においてX Windows System上でxtermが、48MB以上で起動しましたが、既に後継としてFedoraに移行しており、現役ではありません。

 2008年で開発が止まっているDSL/Damn Small Linux 4.4は、ウィンドウマネージャJVM及びOpenboxによるデスクトップ環境を含めて32MBで起動、ハードディスクにインストールした場合、デフォルトでは、runlevel 5で起動、デスクトップ表示前にログインを求められます。

 DSL 4.4の後、2012年に(なぜかサブバージョンが飛んで)開発版である4.11RC2がリリースされていました。

 NetBSD(とOpenBSD)は、CLIベースで24MB、JWMやOpenboxによるGUIベースでは、32MBあれば、メニュー操作などは軽快、あとはインストールするアプリケーション次第です。

 こうしてみるとメモリ32MB~64MB未満のマシンにおいてもCLI/GUIに関わらず、最新の標準システムが最も少ないRAMで動作するNetBSD・OpenBSDが最適と言えるでしょう。

 Live CDなどライブメディアとしてならDSLもありですが、Damn Small Linux含め、概して軽量と言われるLinuxは、今となっては、古いカーネルに依存し、各種機能や対応ハードウェアもそれに影響されるという点だけ見てもHDDにインストールする場合には、やはり、同じ理由でNetBSD・OpenBSDが賢明かつ妥当な選択肢と言えるでしょう。

 必要なメモリ量という点では、次いでArch Linux、Debian、FreeBSDが候補となり得ますが、一例として(現に後に必要RAM量が増えた)Arch LinuxとDebianなどのLinuxで必要となるRAM量は、LinuxカーネルとGNUユーティリティ(ユーザーランド)という、ある種の外部要因に左右される点だけとっても、他の*BSD同様、オリジナルカーネルとオリジナルユーザーランドから成るFreeBSDの方が優位性が高いと言えるでしょう。

 OSの特徴などについて思うところについては、WindowsやOS Xも交えて*BSD/UNIX/Linuxで言及しています。

 尚、対応パッケージ数という点に魅力を感じることもあるかもしれず、その場合、Debianが群を抜いているという話もあるかもしれませんが、仮にデスクトップ用途で、そこそこ使い込んでみたところで相当レアな環境を望まない限り、NetBSDやOpenBSDでもあれがなくて困るという状況になることはそうそうなく、BSDの中で対応パッケージ数がダントツのFreeBSDなら尚更と言えるでしょう。

  1. OS選定の目安
  2. いくらでも練習できる環境もある-仮想化ソフトウェア
  3. Linux/BSD/PC-UNIX系OSを常用する場合の注意点
  4. オープンソースOSの背景
  5. Linux/BSD/PC-UNIXの選定方法と前提
  6. RAM容量ごとに利用可能なOS

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