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UNIX OS

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UNIX系OS

UNIX系OS

UNIX系OSとは

 UNIXでは後にX Window Systemと呼ばれるGUI(Graphical User Interface)を利用することもできるようになりましたが、UNIXのUI(User Interface)の基本は文字ベースのCUI(character User Interface)であり、シェルを実装したコンソールからのコマンドライン入力機構です。

 UNIXはハードウェアとソフトウェアをつなぐ中核となる技術であるカーネルであり、その他のコマンド群との連携により、OS(Operating System)として機能するもので、1969年に当時AT&T社に属したBell研究所で開発が始まり、1971年にアセンブリ言語で書かれたUNIXが完成、誕生します。

 アセンブリ言語は、直接ハードウェアの操作を行う人には理解しがたいコンピュータが理解できる機械語を若干人にわかりやすくする事を目的にできた言語であり、機械語同様ハードウェアに直接依存していた為、それまでのOSはコンピュータハードウェアメーカーが独自に搭載しているのが普通でした。

 そんな折、1972年あるハードウェアへの移植の必要を感じUNIX開発者自らハードウェアに依存しない(内部的にアセンブリ言語に変換する)C言語を開発し、C言語ベースのUNIXが誕生します。

 ハードに依存しないC言語ベースのUNIXは以来、vⅠ、vⅡ、vⅢといったバージョンが公開され、その歴史は、商業利用における紆余曲折を経てvⅢと未公開のまま終わったvⅣをベースにAT&T社がSystemⅤ系を、カリフォルニア大学バークレー校の(後にSun Microsystemsを創業することになる)一学生から始まったバークレー校版UNIXであるBSD(Berkeley Software Distribution)を開発、AT&Tがライセンス料を課すようになるとBSDも該当することになります。

 UNIXに改良を加えBSDの元を作った学生は、後に4.1BSDをベースにSun OS 1.0をリリースすると共にSun Microsystemsを創業、革新的な技術を生み出し、後にAT&Tと技術提携、SVR4(SystemⅤ Release 4)に反映され、他方でBSD系UNIXが国営機関や大学等の教育機関に配布され広まっていく一方、インターネットの原型といわれる軍用に開発された米国国防総省のARPA(Advance Research Projects Agency)NETとARPANETの安定した通信を実現するために1975年~1982年頃まで研究開発されていたTCP/IPの仕様が固まり、国営機関や大学などの教育機関ではTCP/IPを実装したBSD系UNIXも広がりを見せ、1983年にはSun microsystems社がTCP/IPを実装したUNIXワークステーションの提供を開始、普及するに至り、その後ARPANETでもTCP/IPが正式採用されるに至ったそうです。

 PC UNIXは、1980年にMicrosoft社製UNIXであるXENIXが商品化されますが、さほど普及しなかったようで後にDOS/Disk Operating SystemとしてMS-DOSをリリース、更に時が経過し、LinuxカーネルやJavaがリリースされた1991年、これに前後して4.3BSDをベースにした386BSDがリリースされたものの更新がなくあらゆるパッチが流通、その後それらのパッチが統合された後も386BSDに反映されなかったことからFreeBSDがリリースされるに至り、i386に特化したFreeBSDとは別にあらゆるプラットフォームへの移植を目指し派生したNetBSDが、NetBSDからセキュリティの強化を目指し派生したOpenBSDがリリースされます。

 UNIXはサーバOS、ワークステーション用OSというイメージが強いもののスタンドアローンでもクライアント端末としても利用できますが、MacintoshやWindowsなどのGUIがエンドユーザー層を一気に広げたこともあり、サーバ以外の用途としてのUNIXは影が薄い一方、UNIX互換のLinuxとその派生は個人や一部法人によるサーバやクライアント、ローカル端末用OSとして広く普及しています。

UNIX系OS / フリー
FreeBSDwww.freebsd.org
NetBSDwww.netbsd.org
OpenBSDwww.openbsd.org
OpenSolarisopensolaris.org
Sun Microsystems
illumosillumos.org
OpenSolarisの真のオープン化を目指し、発足したプロジェクト及びUNIX系OS
illumos系の派生も多数
OpenIndianaopenindiana.org
OpenSolarisの継続配布を目指す後継オープンソース
最終的にはillumosベースとする予定
Oracle社によるSun社買収後、OpenSolarisプロジェクトの存続が危ぶまれ発足
OS X
v10.9 Mavericks
Apple
BSDベース
無償提供開始
Macintoshのみ
...etc.
UNIX系 OS / 商用
SolarisSun Microsystems
HP-UXHewlett-Packard
AIXIBM
UnixWareThe SCO Group, Inc.
Mac OS X
v10.5 Leopard~
Apple
BSDベース
...etc.

 UNIXにGNU/Linuxを移植、LinuxにBSDを移植など相互補完、シェアの維持・拡大・確保などに起因するのか、近年、オープンソースのUNIXと各種Linuxとの間で融合というか、移植の動きが相互に出てきているようです。

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