この内容は、無料で使えてインストールも設定も簡単で手持ちのPCの中に擬似的なパソコンをいくつも作れてしまう各種仮想化ソフトウェアを使ってMS-DOS/FreeDOS/Windwos/PC-UNIX/BSD/Linux...etc.といった各種OSについてRAMベースでどの程度あれば起動するのかに着目し、検証してみた結果です。
尚、当然のことながら、追加含むアプリケーションが必要とするシステム要件、もし、物理マシンへの導入にあたって参考にする場合は、仮想化ソフトウェア及び仮想マシンや当サイト検証環境との何らかの差が生じる可能性については、別途考慮が必要です。
例えば、ここで示すRAM容量は、各仮想化ソフトウェアの仮想マシンに割り当てた値ですが、それぞれある容量以上のRAM値を指定した場合は、ゲストOS起動時にVirtualBox 4.2.12では、約10MB、QEMU/QtEmu 1.0.5では、約14MB、VMware Player 3.1.6では、約17MBほど仮想マシンの指定RAM量からメモリを消費するようです。
ちなみにCUI(Command line based User Interface)は、shellベースのコマンドライン入力、GUI(Graphical User Interface)は、グラフィカルなウィンドウマネージャを含む、いわゆるデスクトップ環境を指します。
検証の詳細については、各OSのリンク先を参照下さい。
メモリ128MB~256MB未満 | |
---|---|
CUI | GUI |
|
Tiny Core LinuxのGUI版CorePlus、SliTaz justx Live、SliTaz gtkonly Live、Windows XPは、VirtualBox 4.1.12においてメモリ128MB以上でスムースに起動します。
Arch Linuxの軽量版デスクトップ環境を目指すArchBang(2013.09.01)、Debian GNU/LinuxベースのLivCDとして登場したKNOPPIX 6.7.1、Lucid Puppy Linuxの日本語版Lupu 528JPやTOP Linux 4.2.1は、128MB以上でも起動はしますし、Lupu 528JPやTOP Linux 4.2.1については実用的に利用できるレベルですが、状況が許されるなら192MB以上あると。。。という印象です。
SliTaz 4.0 LiveCDの内のSliTaz Live、SliTaz Core Liveは、VirtualBoxにおいては、(128MBではカーネルパニック、)192MB以上で起動します。
SliTaz 4.0 LiveCDには、SliTaz GNU/Linux起動メニューが5種類あり、1つは、shellベース(VirtualBoxにおいて64MBで起動)、他の4つは、グラフィカル環境でSliTaz justx Liveは、X Windows System上でターミナルが起動、SliTaz gtkonly Liveは、GTKによるいわゆるデスクトップ環境でアプリケーションはほとんど何も入っていない環境、SliTaz Core Liveは、基本ベースの構成、SliTaz Liveはフルスペック版という位置づけとなっている模様、この結果からするとRAM192MB以上あれば、全てのメニューを利用できることになります。
ここまで見てみるとメモリ256MBで起動するOSの内、ArchBang(2013.09.01)とKNOPPIX 6.7.1については、busyboxすら使わずにグラフィカル環境を備えているという意味では、軽量Linuxとして有名なPuppy Linuxよりも標準的かつ、軽量なLinuxと言えます。
KNOPPIXは、LiveCDとして有名ですが、ハードディスクにもインストールできますし、広く利用されている日本語版があります。
ArchBangについても日本語環境を組み込む手間さえ惜しまなければ、ドキュメントも充実しているので比較的容易に日本語環境を構築できます。
ただ、LiveメディアとしてではなくHDDにインストールする場合には、メモリ64MB-128MBでも*BSDが優位であるのと同じ理由でRAM128MB~256MB未満のマシンでもNetBSDかOpenBSD、次いでFreeBSDといった*BSDがオススメと言えるでしょう。