Luminaは、FreeBSDベースのデスクトップ環境開発を目的として発足したPC-BSDプロジェクトの成果物で*BSDでも使えるとは言え、従来のデスクトップが何れも当初Linux向けから開発が始まったこともあり、より*BSDに最適化したものとすることに意義があると開発されたデフォルトのウィンドウマネージャにFluxbox、GUIにQt、メニューバーにtint2、標準のスクリーンセーバーにxscreensaver、ターミナルにxterm、ファイルマネージャ(ファイラー)にオリジナルのInsightを採用した軽量化を強く意識したデスクトップ環境です。
とは言ってもLuminaは、Debian、Fedora、Slackware Linux、PCLinuxOS。。。といったLinuxディストロにも既に対応済みです。
2016年02月21日時点では、あまり情報がないようですが、Get Luminaによれば、テスト段階のものを含め、PC-BSD、FreeBSD、OpenBSD、Arch Linux、OpenSUSE、Debian、Fedora、Manjaro Linux、PCLinuxOS、Slackware、Ubuntuなどで既に利用可能なようです。
そこにはありませんが、pkgsrc-wipにはあったので当初、NetBSDでと思ったら、まだインストールできない模様(再度やってみたらインストールはできたものの、いろいろあって起動できない状態)で先のリンク先にある方法でFedora 23に入れてみることにしました。
Luminaインストール後、ログアウトしてみると、kdmのセッションに自動登録されており、既に選択可能となっていました。
が。。。
FedoraにLumina(0.8.8-devel)をインストール後、しばらくしたら、なぜか、システムやパッケージが不調となりました。
というわけで後述のようにリポジトリに言語パックのないFedora 23でも日本語対応までできることは確認できましたが、現時点でLumina(Fedora 23ではバージョン0.8.8-devel)を入れるならどうなってもよい仮想マシンを使った方がよいかと。。。
尚、Fedoraを復旧することはできました。
詳細はリンク先にありますが、復旧後、確認してみるとリポジトリ上のLuminaデスクトップのバージョンが0.8.7にダウングレードされていたので改めてインストール、様子見中です。
Lumina 0.8.7インストール後は、Lumina及びFedoraのシステム共に安定し、正常に機能しています。
GUIはQtベース、デフォルトのウィンドウマネージャはFluxboxということで見た目や操作感は、KDEやLXQtと似ているし、FluxboxやOpenboxなどの操作になれていれば違和感はないものと思われます。
リソース消費量は、Linuxの場合は、おそらくカーネルのバージョンも含め、インストール済みアプリケーションの種類や数、デーモンやcronの起動などなどシステムの状態に大きく左右されるわけですが、現状のデュアルコアCPU、RAM2GBのマシンにおいては、Conkyで目測し、落ち着いたと思われる任意の値をとってみた限り、初期状態でLumina 0.8.8-develのCPU使用量は3~4%、RAMが31%、Swap1%(Lumin 0.8.7ではCPU:1%、RAM19%、SWAP:0%)、各種デスクトップ環境と比較してみた結果がこれです。
Ver | CPU | RAM | SWAP | |
Cinnamon Software Rendering | 2.8.6 (2.8.0?) | 24% | 42% | 1% |
KDE | 4.14.3 | 7% | 44% | 1% |
Cinnamon | 2.8.6 (2.8.0?) | 5% | 42% | 1% |
GNOME Classic | 3.18.3 | 5% | 42% | 1% |
GNOME | 3.18.2 | 5% | 38% | 1% |
Xfce | 4.12.1 | 6% | 35% | 0% |
MATE | 1.12.1 | 5% | 34% | 0% |
Lumina | 0.8.8 | 4% | 31% | 1% |
Openbox | 3.6.1 | 4% | 29% | 2% |
LXQt | 0.10.0 | 4% | 27% | 0% |
LXDE | 0.99.0 | 5% | 25% | 0% |
Lumina | 0.8.7 | 1% | 19% | 0% |
(Lumina、つい先日入れたLXQtを除く、前回の検証結果は、Fedora 20 各種統合デスクトップ環境における雑感参照。)
感覚に個人差はあるでしょうが、私見では、CPU使用量については、ソフトウェア版Cinnamonを除けば、誤差の範囲とも言える状況、RAM使用量は、40%台、30%台、20%台と結構な差が見られ、スワップについては、前回と異なり、デスクトップによっては、初期状態でも使用するものがありました。(LXDEのデフォルトWMであるはずのOpenboxのRAMやSWAP消費量がLXDEより高い点、後者に至っては何れよりも高い点は謎。)
初期状態でスワップ1%消費しているとはいえ、軽量デスクトップを目指しているだけあってLuminaは、CPU消費量は、LXDE/LXQt、Openboxと同等、RAM消費量は、これらに次いで少ないという結果となりました。。。
と思ったら、何らかの事情でリポジトリ内でダウングレードされるに至っている1つ前のマイナーバージョンLuminaの0.8.7は、WMであるOpenboxをも凌いで最もリソース消費の少ないデスクトップという結果となりました。
ちなみにGNOMEのデスクトップ切り替えツールにはLuminaは(自動)登録されなかった一方、ちょっと前まではGNOMEとXfce、ウィンドウマネージャくらいしか登録されていなかったが気づけばKDEも登録されるようになっていました。
ん?リソース消費量は、同じLinuxでもディストロ。。。いや、採用しているLinuxカーネルのバージョンによって大きく異なる模様です。
というのもFedoraはリソース消費が当時のFedora 20とLXQt、Luminaを入れてみた今のFeodra 23では大きく異なるため、改めてここに記すに至っていますが、この機会にインストールし、マルチブートしているDebian 8 jessieのLinuxカーネルのバージョンは、3.16.0、Fedora 23におけるLinuxカーネルのバージョンは、4.4.4で寸分違わず同一条件での比較というわけではないにしてもDebian jessieの各種デスクトップのリソース消費量は、軒並みリンク先にあるFeodra 20の頃と同程度だったことに気づいたのです。
同じLinuxでもFedoraは先進性を最優先、Debian jessieは現時点で最新の保守的な安定版なので同時点で採用するカーネルに差があっても不思議なことではなく、おそらく、Fedora 20の頃のカーネルバージョンが今のDebian jessieが採用するカーネルバージョンと近かったということでしょう。
ちなみに軽量Linuxと言われるディストロもBusyboxなどのコマンド群の軽量化もさることながら、往々にして軽量化の一環と思われますが、古い(枯れた)カーネルを使っていたりします。(軽量Linuxに関しては、これに加えて使い勝手も特殊なケースが多いので個人的には、仮にバイナリパッケージのみを使うにしても、そうした用途でも継続保守される最新の、しかもオリジナルのカーネル、更にBSD由来の標準的なコマンド群(ユーザーランド)であっても軽量な*BSDを、その場合、特に軽量なNetBSDかOpenBSDをお勧めしています。)
Lumina起動直後は、表示が英語なので日本語設定するには。。。と調べると言語パックlumina-i18nがあるディストロでは、これをインストールするとあるものの、今回Luminaのインストールにも別途リポジトリを登録したFedora 23にはありません。
ただ、言語パックは、普通、読み込まれるディレクトリに展開するだけでよく、OSやディストロの違いは、基本的に関係ないはず、PC-BSD Translations Overviewによると日本語対応は進捗ステータスが完了となっている模様、というわけでソースを探すといくつかある模様もhttps://github.com/pcbsd/lumina-i18nからダウンロードしてみることに。
最初、lumina-i18n.txzだけをwgetして展開しようとしたらできず、fileコマンドで確認したら、なぜかHTMLドキュメントと認識されていました(ただ、Insightでは、[種類]は[application/x-xz-compressed-tar]になっていた)。
そこで改めてよく見るとhttps://github.com/pcbsd/lumina-i18nに[Download ZIP]ボタンがあるのを発見、これをクリック、ダウンロード後、unzipした展開後のlumina-i18n.txzをfileコマンドで確認してみるとXZ compressed dataとなっていました。
そのページによると.txzファイルはtar xvfで伸長でき、伸長するパスは、Fedora 23だと/usr/local/share/Lumina-DE/まではあるので、ここにi18nディレクトリを作成後、これ以下に展開すればよさげ、ということでi18nディレクトリを作成し、展開。
展開後は、再ログインするとあるので再ログインしてみたら、あっさり日本語表示されました。
Luminaの標準ファイルマネージャInsightについて何点か。
Insightは、複数ペイン表示、ツリー表示には対応していない模様、英語表記は忘れましたが、日本語表記では、タブを開く際、[ファイル]メニューから「新しいブラウザー Ctrl+T」を選択するようになっている、ファイルやディレクトリ(フォルダ)を同じ場所に(~や-コピーなどとした)コピー&ペーストはできないようです。
従来の各種ファイルマネージャのスタイルが全てというわけではないので、あくまで個人的には、ですが、複数ペイン表示でかつ、少なくとも左ペインはツリー表示できた方がありがたく、Ctrl+TのTはタブを意味するのでしょうから、よほどのこだわりがないならタブを開く際は、「新しいタブ」の方が、同一ディレクトリ内においてCtrl+C、Ctrl+Vを含むコピー&ペーストはできた方が、よいような気がしました。
スタート?メニューの「アプリケーションを探索」は編集可能なのかわかりませんが、少なくともデフォルトでは、アプリケーションがズラッと一覧表示され、アプリケーションが少ない場合には好都合も多い場合には、カテゴリ一覧でサイドメニューにアプリケーションが表示される方がよいようなと一瞬思ったものの、それを好むならデスクトップ右クリックによるFluxboxのメニューを使いましょうということか。。。ということで納得。
ファイルを選択、右クリック、[アプリケーションで開く...]で開くポップアップ画面の[推奨]、[利用可能]、[カスタム]は、後述の不具合が修正されれば、アリかな?という気もしますが、[推奨]が選択できない状況もあり、その場合には相当不便、ただし、そうなるのかは未確認ですが、もし、仮に学習機能で何度か指定しているうちにいくつかのアプリに絞り込まれ、[推奨]が有効になるのなら、斬新で有用な機能と言えそうです。
尤もその機能が意にそぐわない場合でも(やはり後述の不具合が改善されれば、)これら指定に関わらず、対応した起動済みのアプリケーションにドラッグ&ドロップして開くなり、他のファイルマネージャを使うなりすればよいことですが。
現時点では、Fedoraでしか確認していないのでLumina単独のものなのか否かはわかりませんが、ざっと使ってみたところ、気づいただけでも不具合と思われる点がいくつかありました。
これらは特別なこだわりに起因するというものではないでしょうし、現在、Luminaの最新バージョンは、0.8.8とのことなので1.0がリリースされるころには、きっと改善されつつ、よりよくなっていることでしょう。
個人的には、どうもQtに馴染めず、GTK系のMATE/LXDE/GNOME2/Xfceあたりを使いがちでしたが、Qtとはいえ、Luminaは、KDEやLXQtと違い、なぜか全くというほど違和感がなく、この記事もLumina/Fedora上で書いています。
NetBSDでもpkgsrc-wipにLuminaがあり、インストールはできたものの、起動はできず、今回、Fedoraに入れたみたのですが、FedoraでもNetBSDでも、たいていMATE/LXDEを使っているものの、前述のバグが改善されたら、Luminaの常用は十分アリといった印象です。