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Fedora 20で各種統合デスクトップ環境をインストール

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Fedora 20で各種統合デスクトップ環境をインストール

Fedora 20で各種統合デスクトップ環境をインストール

HDD換装・RAM増設後のHP Pavilion Slimline s3140jpに入れたFedora 20 KDE Spinのデスクトップ画面
Distro:Fedora 20 KDE Spin
Photo by KSnapshot
PC:HP Pavilion Slimline s3140jp
Monitor:HP w1907 19inch
CPU:Intel Core 2 E4300 1.80GHz
RAM:1GB => 2GB
HDD:160GB => 2TB

 前のページでFedora 20(というか、多くのLinux)では、各種統合デスクトップ環境やウィンドウマネージャを簡単に切り替えて使うことができることに触れたので、実際にインストールして切り替えてみることにします。

Fedora 20 KDE SpinをswitchdeskでOpenboxに切り替え
Openbox
Fedora 20 KDE SpinをswitchdeskでLXDEに切り替え
LXDE
Fedora 20 KDE Spinをswitchdeskでxfceに切り替え
xfce
Fedora 20 KDE SpinをswitchdeskでMATEに切り替え
MATE
Fedora 20 KDE SpinをswitchdeskでCinnamonに切り替え
Cinnamon
Fedora 20 KDE SpinをswitchdeskでGNOMEに切り替え
GNOME
Fedora 20 KDE SpinをswitchdeskでオリジナルのKDE Plasmaに切り替え
KDE Plasma

 Fedora 20に用意されているリポジトリには、統合デスクトップ環境として

などがありますが、これらとともに[switchdesk]、[switchdesk-gui]をインストールすれば([switchdesk-gui]をインストールすれば、依存関係上、[switchdesk]もインストールされる)、起動中やログイン前にデスクトップを切り替えることができるようになっています。

 尚、実際、特に困ることはありませんが、それぞれのデスクトップに関連したパッケージは、各デスクトップごとに自動的に振り分けられるわけではありません。

 各デスクトップ固有のアプリだけをメニューに表示させたいとか、機能が重複するアプリが併存することを回避したい場合には、[/usr/share/applications]など所定のディレクトリにある個々の[.desktop]ファイルで表示させたいデスクトップ環境を指定する[OnlyShowIn=]、逆に表示させないデスクトップ環境を指定する[NotShowIn=]などを設定しておくとよいでしょう。

統合デスクトップ環境をインストール

 今回は、いつでも複数のデスクトップ環境を検証できるように、また、好みのデスクトップ環境を見つけた後、他のデスクトップ環境をアンインストールするにしても依存関係をうまく解消してくれるかどうかといった心配をする必要がないようにFedoraにインストールしたVirtualBoxの仮想マシンに入れた同じバージョンのFedora 20 KDE Spinでやってみることにしました。

 [Software Management](Apper)では各統合デスクトップ環境をうまくインストールできなかったので[yum group install](当初のFedora CoreやFeforaは、つなげてgroupinstall)を使ってコマンドラインから、これらデスクトップ環境をインストール、[switchdesk-gui](と[switchdesk])については、[Software Management](Apper)からインストールしてみました。

 ログイン画面から起動する統合デスクトップ環境やウィンドウマネージャ単体を選択する場合には、[セッションのタイプ(T)]メニュー、起動後に切り替えるならメニューから、または、コンソールから[switchdesk-gui]として起動します。

 ただ、ログイン時には[セッションのタイプ(T)]でインストールしたデスクトップ環境を、入れたものによっては、Openboxの選択も可能ですが、[switchdesk-gui]を起動してみてもGNOMEとKDE、xfceしか選択肢がなかったりします。

 他のデスクトップ環境なども追加設定可能なのか、可能ならどうやったら設定できるのかについては、まだ調査していません。

 尚、[yum group install]する際は、gnome、xfce、lxdeのように指定すればよい場合もありますが、MATEやCinnamonなどは、@を使って@mate、@cinnamonなどとするか、クォーテーションも含めて"MATE Desktop"、"Cinnamon Desktop"などと明示的に指定しないと一見インストールされたかに見えて実はインストールされず、切り替えできないことがあるので注意が必要です。

 体験からすると正しくインストールされていない場合、例えば、GNOMEが起動時にクラッシュしたり、Cinnamonはクラッシュしつつ、tint2っぽいタスクバー及び通知領域に時計やネットワークなど一部アイコンは表示されるものの、ログアウトやシャットダウンメニューなどもなく、仮想マシンを強制終了させるしかない状態、MATEは、そもそも[セッションタイプ(T)]に表示されなかったりします。

 後日、物理マシンのFedoraで[sudo yum group install @gnome]、[sudo yum group install @mate]、[sudo yum group install @cinnamon]とやってみたら、何事もなくインストールでき、MATEも含め、[セッションのタイプ(T)]メニューにも表示され起動もしました。

追記

 上記枠内の内容は、[man yum]の結果としてyum(8)を参考にしたはずですが、Fedora 21へのアップグレードに伴い、何気なくリリースノートを見ていたら、上記枠内の内容よりも多くの指定方法があるようである一方、これまでの認識が正しかったのか、いくつかの点で混乱してきました。。。

 まず、[yum grouplist ...]の結果からgrepしてdesktopに該当するものを表示すれば参考になるようです。

$ yum grouplist -v hidden | grep desktop
...
$

 その結果表示されるカッコ内を含む何れかの表記を使用、スペースを含むものは、ダブルクォーテーションで括り、ハイフン区切りのものは、クォーテーションで括る必要はなく、@に続けて表記するようで次のような具体例も掲載されています。

##### 要求したグループをインストールするには、
$ sudo yum groupinstall "KDE Plasma Workspaces"
##### また、インストールに短縮名を使う(例)
$ sudo yum install @mate-desktop-environment

 ここで1つめの疑問が。。。[man yum]を読んだ結果、[yum groupinstall]の[groupinstall]は、[group install]だと思って使っていましたが、[groupinstall]が正しいのか?どちらでもよいのか?

 また、[yum install @mate-desktop-environment]の例が載っていますが、これを知る前に[yum group install @mate]としてやってみたらインストールできていました。

 が、知ってみると、ここで新たに疑問が。。。

 [@mate]は、[yum grouplist]の結果からすると大文字小文字を区別しないから[@MATE]が[@mate]でもよいということなのか、それとも[@mate-desktop-environment]や[@mate-desktop]の省略形として[@mate]という表記も許容されるのか。。。?

 これら全てにおいてリリースノートの例は、あくまで一例であって、他は仕様外ということではなく、実際にやってみたらできたパターンもありと考えてよいということなのか。。。?

 実際にできるので、これらがどうであっても運用上は支障ないものの、記事を書く上では、気になる。。。

 ちなみに端末が日本語対応になっていると[yum grouplist ...]の結果として[Cinnamon デスクトップ]というように日本語表記されますが、ダブルクォートで括れば、これでもインストールできるのかについては、試していません。

 ちなみにOpenboxは、以前使ったことがあったものの、起動しても画面が真っ黒なので一瞬失敗したのかと思いましたが、右クリックすれば、メニューが表示されます。

追記 LXQt

Fedora 23にLXQtをインストール
LXQt

 Fedora 21でテスト、Fedora 22に正式にリポジトリに追加された模様のLXQtを遅まきながらFedora 23でインストールしてみました。

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