ひょんなことから*BSD/UNIX/Linux+フリーソフトウェア+USBカメラでLAN内ビデオ通話ができるのか確認してみようと思うに至ったFedora編がこのページ。
検証に使用したPCは、デュアルコアCPU 1.80GHz/RAM2GBのデスクトップパソコンPavilionとシングルコアCPU 1.60GHz/RAM2GBのノートPC dynabook、OSはデュアルコアマシンがFedora 24、シングルコアマシンがDebian Jessie(8.7)、RTC/Real Time CommunicationソフトウェアはWebRTCベースのJitsi、USBカメラはLogicool C270とElecom UCAM-C0220F(UCAM-C0220FE?)シリーズの2点。
まずは、Jitsiをインストール。
JitsiダウンロードページでRPM packagesを選んだら使ったことのないYum Extenderでちょっとハマった為、端末からdnfコマンドでリポジトリを追加し、jitsiをインストール。
リポジトリのパスは、RPMリポジトリ追加方法にあったのでこれを使いました。
USBカメラの認識については、事前情報でLinuxで使えることは確認済みなので当然も、どちらもUSBポートに挿しただけでdmesg、lsusb共に認識され、Jitsiを起動、既に認識されていれば、そのまま、そうでなくてもデバイス設定でカメラを選択するだけで他に何も設定しなくても映像も出力・表示されました。
尚、Fedoraでファイアウォールが有効でSIPアドレスを使って通信する場合には、[sip]と[sips]あたりを許可しておきます。(これをやってからJitsiを起動した方がよさ気。起動しながらだと映像が表示されなかったりする。)
デュアルコアマシンのFedora 24+Jitsi 2.10.5550とシングルコアマシンのDebian 8.7 Jessie+Jitsi 2.10.5550でのビデオ通話は映像、音声共に利用できることを確認できました。
USBカメラ自体についてや画質や音質については冒頭のリンク先参照。
Debianでビデオ通話、NetBSDでビデオ通話の検証の流れでFedoraでも当初試したのは、Empathyを標準としているGNOMEプロジェクトの以前の標準と思われるEkiga(イカイガ)でしたが、依存パッケージのあるリポジトリの関係で追加もしたものの、結果インストールできず断念、DebianでJitsiを使ってみるまではオンライン登録することなくLAN内(SIPアカウント)のみで検証できるソフトで適当なものと認識していなかった為、Fedoraでの検証は見送っていました。
バージョンは異なるものの、Ekigaを使えたDebianやNetBSDでもマシンやカメラによってバグらしき挙動があり、それぞれ微妙な状況にあったことを考えると、検証に使ったどのマシンでも、どのカメラでも使えたJitsiは、自身にとっては、まずまずのより良い選択肢と言えそうです。。。と言っても検証以後、USBカメラをビデオ通話に使うつもりはありませんが。
Jitsiはデスクトップ版とWebRTCによるブラウザ用Jitsi Videobridge、更なる高品質・高機能を謳うJitsi Meetなどがあり、今回検証させて頂いたデスクトップ版も使いやすく高機能でマルチプラットフォーム対応ですから、未来は明るいと思いますが、デスクトップ安定版(Jitsi desktop stable build line)のバージョン2.10.5550には、まだ改善の余地が結構ありそうです。
例えば、カメラを先にUSBポートに挿してからでないとうまく認識されなかったり(検出ボタンがあるとベターか?)、ビデオ通話において相互に映像が表示できたり、一方しか表示されなかったり、何れかが通話終了した際、相手側の通話画面が終了したり、しなかったり、細かいところでは複数のカメラを接続している場合、どれかが有効で映像が映っているとプルダウンメニューの選択肢が映像に隠れてマウスでは選択できない(マウスかキーボードでコンボボックスにフォーカスしてから下矢印キーを使えば映像の前に選択肢を表示できる)とか、対応していない・インストールされていない映像コーデック?もチェックを入れることができてしまう(為、変にチェックを入れると無視されることなく、それが影響して映らなくなる)とか、これは仕様か、チャットの仕方がわかりにくい(チャットルームへの入室必須?)とか。
尤もUSBカメラの挿抜のタイミングについては、他の同種のアプリでもままあったのでアプリと言うより、他に何か原因がありそうな気もしますが。
そうは言ってもJitsiのおかげで、あっさり、購入した2つのUSBカメラの動作確認ができたのでFedoraでは、DebianやNetBSDにおいて補完で検証したCheeseやGuvcview、MPlayer、mpv、VLCなど他のソフトウェアの検証は端折りますが、これらに入っていなかった写真撮影や映像録画の他FacebookやYoutubeへのアップロード機能も持つらしきKDEプロジェクトのKamosoがあったので試してみたら、何れのカメラでもあっさり映像が表示されました。
ところでJitsiって読み方・発音は。。。?文章で書く分にはよいけど、会話の時、困るよね。。。