仮想化ソフトウェアの1つVirtualBoxで作成した仮想マシンのゲストOSには、様々なOSをインストールできますが、このページでは、Linuxディストリビューション(ディストロ)の中から任意に抽出し、当サイトにおいてVirtualBox上で検証したLinuxの内、Vine Linuxのインストール及び起動について記します。
今回は、Vine Linux 6.1(Vine61-CD-i686.iso)を使用させて頂きました。
Vine Linuxは、Red Hat Enterprise Linux/RHELに移行前のRed Hat Linux/RHLをベースとした日本国産Linuxディストリビューション(ディストロ)で後にオリジナルに転換するに至りました。
Vine Linuxのパッケージマネージャ及び管理ツールは、rpmとDebianのパッケージ管理ツールAPTをベースとしたapt-rpm/Synapticパッケージマネージャです。
これに加え、主にデスクトップ用途のお薦めアプリのインストール/アンインストールができるvine-app-install(アプリケーションの追加と削除)、rpminstall(RPMインストーラ)もあります。
Vine Linuxのデフォルトのログインシェルは、bashです。
ホストスペック上、メモリ512MB程度でやってみましたが、CUIはともかく、GNOME版は、1GB弱は必要そうです。
Vine Linux 6.1については、256MBでは、(おそらくセーフモードの)shellベースでCUI起動、おおむね348MB以上でshellベースのマルチユーザーモードでCUIは起動しますが、[startx]やオートログインでGNOMEを利用するには、512MBでももっさり感が否めず、限りなく1GBに近い、なんならそれ以上のメモリ量があった方がよいでしょう。
但し、少なくとも当サイト検証マシンにおいては、VirtualBoxの仮想マシン用RAM指定値として192MB~256MBを割り当て、ログイン後、CLI/CUIで起動してから[startx]と入力、[Enter]で起動すると、やはり、GNOMEが起動するようですが、192MBでは、やや、もっさりするものの、256MBだと割とスムースに使用できます。
ただ、Vine Linux 6.1のシステム要件を見る限り、推奨RAM値は1GB以上となっています。
尚、各種アプリケーションが必要とするメモリ量は考慮していません。
また、特に指定がない限り、ここで示すRAM値は、各仮想化ソフトウェアでの仮想マシン作成時に指定した値であり、少なくとも一定以上のRAM値を指定した場合においては、そこから仮想化ソフトウェアが消費するメモリを差し引いた値が、ゲストOSで利用可能なRAM総容量として割り当てられているようです。
今回検証に使用したVine Linuxは、GNOME版なのでデフォルトのデスクトップ環境は、もちろんGNOME(GNOME 2)です。
ただ、このホスト環境では、何れにしてもVine Linuxは無理だとしても当ホスト環境のようなスペックのマシンでデスクトップ環境を前提としたLinux/UNIX/BSD系のゲストOSをサクサク利用したい場合には、重いGNOMEやKDEではなく、より軽量なLXDE、xfce/xfce4、更により軽量なスタック型のウィンドウマネージャOpenbox、Blackbox/Fluxbox、JWM/Joe's Window Managerなどを選ぶのが妥当でしょう。
RAM微増強後、改めて仮想マシンならでは、RAM設定スライダの止まった任意の位置916MBで起動したところ、デフォルトでは、shellベースのテキストログイン及びstartxは必要であるものの、普通に起動、動作も軽快です。
Vine Linux 6.1は、インストール時の画面表示は日本語対応していない旨、メッセージが表示されるものの、日本語キーボード(jp106)設定や起動後の言語は日本語設定可能ですし、デスクトップ環境は起動後も日本語が標準です。
但し、英語キーボードで起動、loadkeysコマンドはありますが、これ[loadkeys jp106]を実行しても[システム] > [設定] > [ハードウェア] > [キーボード]から日本語キーボードを追加しても日本語キーボードにはなりませんでした。
あれからずいぶん経ちましたが、改めて起動してみたら、何もしなくてもCLI、GUI共に日本語キーボードになっていました。。。なんだったんでしょう?アップデートしたから?