ここでは、仮想マシンを作成・実行可能な仮想化ソフトウェアの1つであるVirtualBoxのゲストOSとしてWindows Server 2003の起動について記します。
今回は、Microsoft社のダウンロードページから下記のWindows Server 2003 R2 Enterprise Edition(Build 3790 Service Pack 2) 32bit英語バージョン評価版Virtual Server/Virtual PC用仮想マシンファイルVHDのRAR圧縮ファイル(.rar)をダウンロードし、使用させていただきました。
諸事情によりホストマシンのOSをVistaからFedoraに変更することになったことから、そのままでは、Windows用アーカイブファイルであるRARを伸長/解凍できない為、ひと手間加える必要があります。
Linux上でrarファイルを伸長する方法は、いくつか考えられ、Fedoraの場合だと[RPM Fusion]の[nonfree]リポジトリを追加インストール、そのリポジトリから[unrar]というソフトウェアをインストールして利用する方法やLinux上でWindowsアプリの実行を可能とするWineや何らかの仮想化ソフトウェアの仮想マシンにインストール済みのWindowsを使う方法もあります。
最初、何も考えずに[unrar]を使ってみたら、Windows Server 2003 R2の3つに分割されたrarファイルにおいては、[.exe](WIN2K3R2EE.part1.exe)を実行して伸長する必要があることから、うまく処理できず、仮想マシン上のWindowsを使う方を好む結果Wineは未だ使ったことがなく、今回も、仮想マシン上のWindowsを使用する方法をとることにしました。
ここでは、同じくVirtualboxを使ってインストール、Guest Additionsを適用したWindows 7評価版とホスト間で共有フォルダを介すことでWindows 7上で[WIN2K3R2EE.part1.exe]を実行し、[WIN2K3R2EE.vhd]を展開してみました。
ちなみに、これは、各Windowsがリリースされた時系列からすると、おかしな話ですが、単にWindows Server 2003を試してみたのが遅かったということであり、もはや、公式のテクニカルプレビュー版や評価版用のISOディスクイメージも存在するはずもないと思いきや、なぜか、まだ、VHD評価版なるものは配布されていたという経緯によるものです。
Virtualboxは、VHDファイルを直接扱うことができるので仮想ハードディスクを作成せずにWindows Server 2003用の仮想マシンを作成、仮想ハードディスクとして伸長した[WIN2K3R2EE.vhd]を割り当てることで起動を確認することができました。
ちなみに初回起動中、しばらくフリーズしたかのような状態だった為、強制終了させ、再度起動させましたが、何度かやってみると[Ctrl+Alt+Del]キーの送信を求めるポップアップが表示されるので[仮想マシン]メニューから[Ctrl-Alt-Delを送信]メニューをクリック、その後、ログイン画面が表示されるのが正常な挙動のようです。
ログオン時におけるアカウント[Administrator]のパスワードは[Evaluation1]です。
解像度は800x600ピクセルで起動しますが、[Start]メニューから[Control Panel]、[Display]を選び、[Setting]タブを選択すると解像度とカラー設定ができ、解像度も[800x600]、[1024x768]、[1152x864]、[1280x1024]、[1600x1200]から選択可能です。
この範囲の解像度の変更と反映だけなら[Guest Additions]のインストールは不要です。