前回スライスとBSDパーティションについて見たので順調にいけば、インストールも終わっていることでしょう。
NetBSDや一部のUNIXライクなシステムでは、pkgsrcプロジェクトによるサードパーティ製のソフトウェア管理用のパッケージマネージャが採用されています。
pkgsrcは、makeによるインストールとバイナリによるインストールの大きく2つのインストール方法が用意されています。
makeによるインストールは、予めソースの取得場所などを含むMakefileやパッチ情報等々が一式となったpkgsrcをダウンロードしてローカルに展開しておき、カテゴリ別、更にパッケージ別のディレクトリに移動し、make installします。
バイナリによるインストールは、pkg_addやpkgin install(pkgin in)を使います。
尚、make installしたか、pkg_add/pkgin installしたかに関わらず、削除には、pkg_delete、インストール済みパッケージの情報表示には、pkg_infoといったコマンドを使います。
また、pkg_addやpkginは、インストールに伴い、極力依存関係を解決してくれますが、オプションなしでパッケージだけ指定したpkg_deleteでは、当該パッケージのみ、rやRスイッチを付けると依存関係を含めて削除してくれますが、詳細についてはmanページなどを参照下さい。
より詳細な過程は、QEMUにNetBSD、ソフトウェアの選定にあたってはVMware PlayerにNetBSDであれこれやっています。
更に後日、以下のようにまとめてみました。
ここでは、既にNetBSDのインストールが終わり、パッケージマネージャを使ったインストールの準備もできているものとします。
GUIを想定するなら、まずは、利用することになるデスクトップ環境、または、ウィンドウマネージャを選ぶのが妥当でしょう。
以前、Arch Linuxの時に試したデスクトップ環境KDE、(デスクトップ環境とウィンドウマネージャの中間的な)Xfce、ウィンドウマネージャであるOpenbox、Fluxboxの内、より軽量と思われるOpenboxをNetBSDにも入れてみると、すんなり導入でき、満足でしたが、より軽量化を図ろうと以前から何となく気になっていたJWM/Joe's Window Managerを導入してみたら、使い勝手も良く気に入ったのでJWMに決定しました。
JWMは、デスクトップ環境GNOMEのベースだったり、Puppy Linuxのデフォルトだったり、DSLでは、Fluxboxと切り替えて利用できるようになっていたりするウィンドウマネージャです。
JWMの設定ファイルは、NetBSDの場合、[/usr/pkg/share/examples/jwm/system.jwmrc](Linuxでは、[/etc/jwm/jwmrc]辺りなど)をひな型に[~/.jwmrc]としてコピーすると自分用にカスタマイズができます。
ログイン後、最初に読み込まれる設定ファイル(/bin/shなら~/.profile、/bin/bashなら~/.bash_profileなど)の最終行にでも[startx]と追記、X Window Systemが起動する際に読み込まれる~/.xinitrcにでも[jwm]などとすれば、ログイン後、JWMが起動します(が、jwmの場合、.xinitrcにおいてバックグラウンドで実行させるつもりでjwmの後ろに[&]を付けてしまうと起動できなくなったりするので要注意)。
日本語入力・変換には、やはり、Arch Linuxで試したibus+anthyとscim+anthyの内、scim+anthyを導入することに。(ちなみにAnthyの代わりとなるMozcも人気があるようです。)
ソフトウェアについては、マシンの明確な使い方を決めていませんが、ドローイングソフトGimp、FTP/SFTP/FTPS...ソフトFileZilla、ブラウザw3m、Dillo、Midori、テキストエディタLeafpad、端末Xterm、電卓Xcalc、システム情報を表示するConkyあたりは、個人的にほぼ必須となっており、画像ビューワ兼簡易エディタGliv、Gpicview、画面キャプチャ(プリントスクリーン)用のImageMagickの内部コマンドimport、ウィルススキャンには、e-oneのスペックだとスキャン中は他の作業はできませんが、ClamAV、そのほかF-Prot、CRTモニタなのでスクリーンセーバとしてxscreensaverも入れてみることに。
ここまでの絞り込みや一定のカスタマイズは、仮想化ソフトウェアで行っており、もう、ほぼ、e-oneにインストールしてしまっても良い状況でもあります。
ただ、ここに来てまた二の足を踏んでいた期間がありました。
というのも、インターネット閲覧を想定した場合、RAM128MBだと現段階では、ブラウザが悩ましく、速度からするとCSS、テキスト・画像表示対応、JavaScript未対応のDilloなんですが、日本語化できていない為、日本語表示させたい場合は、日本人開発のテキストブラウザw3m(lynxの日本語化もうまくできなかった)、重くてもいいからどうしてもと言う場合、一般的なブラウザ機能を備えたMidori。。。と使い分ける必要があり、これだと誰でも使えるっていう状況ではないな。。。と。
が、ある時点で、まっいっか、それはRAM128MBというハードウェアスペック上の制約であってNetBSDに限ったことではなく、他でも状況は同じだし、そもそもe-oneを放置しといてもしようがないしということで、しばらく経ったある日、いよいよインストールしてみることに。