並行して自分のノートPC(RAM:512MB)の他、知人のノートPCのXPの入れ替え検討話が持ち上がり、メーカーと型番は聞いていたものの、スペック表を見てもRAMが256MBか512MBか定かでなく、起動確認やインストール用にとりあえずRAM256MB未満で動く適当なLive CD/DVDを探してみることに。
探している内にLiveCDに入れるディストリビューション/ディストロ(特にLinuxで言うところのOSとして機能するひとまとまりのパッケージ)のソフトウェア構成を柔軟にカスタマイズしたいと思うようになり、かといってカーネルから構築というのは時間的なことだけ考えてもハードルが高そうである為、できるだけ最小限のディストロを探して一からLiveCDを作ってみようという気になりました。
そこで当初、仮想マシンにおいてCLIベースでRAM96MB以上あれば動作したArch Linuxに辿りつき、ArchBangというArch LinuxベースのGUIディストロもありましたが、arch-chroot(chroot)することにより、構成も柔軟にLiveCDを作れるArch Linuxはまさにうってつけだったので、よりオリジナルに近いLiveCDを作ろうと着手し、ドキュメントが驚くほど豊富で結構順調に(基本的にただ書いてある通り順を追ってやっただけで)完成。
ところが開発マシンではCD/DVDブートできるものの、別のノートPCで起動を試すと出来ず、その原因を究明する以前に、これは、e-oneにもいけそうだと思った矢先、最新版を試すと最低256MBはRAMが必要となっていたことから、更に近い将来、システム要件が上がるのでは?という可能性を懸念し、別の候補を探すことにしました。
オリジナルで作ったArch LinuxのLiveCD(実際はDVD-RWに焼いたのでLiveDVD)が起動しなかったのは、ノートPCとの相性が原因のようです。
確認してみたノートPCは、CD/DVDブートもUSBブートもBIOS対応済みのdynabook Satellite T30 160C/5Wですが、USBブートでLucid Puppy Linuxは起動できたものの、Arch Linux以外にUSBブートしてみたDamn Small LinuxもLinuxマスコットのペンギン及び数行の起動メッセージを表示した後、途中で止まってしまい、起動しませんでした。
が、先の通り、開発マシン(デスクトップHP Pavilion SlimLine)と更に後日、知人のPCが、より古くCD/DVDブート対応もUSBブートには対応していないFujitsu FMV C6320と判明、家に持ってきてもらった際に確認してみたところ、PLop Boot Managerの入ったCD/DVD経由でのUSBブートにはなったものの、先のUSBメモリに入れたDamn Small LinuxとArch Linux(先のLiveDVD)は何れも何事もなくスムースに起動しました。
Arch Linuxは、必要とするRAM容量以外は、理想的でしたが、(常に最新を追い求めアップグレードしていく)ローリングリリースであることから常にシステム及びパッケージ、リポジトリのアップデートを伴うことを考えるとArch Linux愛好家か、なんらかのLinuxを既に使い慣れた人でないと厳しいということでもあり、知人のことを考慮しても他の選択肢が妥当かもしれません。
なんとなくLinuxから探し始めたわけですが、こうなってみるとFreeBSD/NetBSD/OpenBSDといったBSD系は、仮想マシン上の検証においてCUI/Character based User Interface・CLI/Command Line Interfaceの中で現役の主な多くのLinuxよりも軽量だったのであっさり有力候補となりました。
ただ、同じBSD系でもDragonFlyBSDは、うまくインストールできなかったり、ましてHAMMERというファイルシステムを選ぶと最小でも50GBのディスク容量を要することもあって(2.0TBの外付けHDDを購入しようと思うに至る前だったので)除外、残る中では、FreeBSDが最も普及しているようですが、異なる仮想化ソフトウェア間比較ではあったものの、より低スペックなマシンでも動きそうに見えたNetBSD/OpenBSDに絞り、どちらかと言うと仮想マシンとの相性が良かったように思えたNetBSDにすることに決めました。
というわけで次は、NetBSDのインストールに続き、軽量なデスクトップ環境、もしくは、ウィンドウマネージャと日本語環境を導入し、カスタマイズしつつ、必要なソフトウェアをインストールしていく作業です。