blockquoteのquoteは、「引用する」という意味、qタグのqは、quoteのqで共に文献や他サイトからの文章やURL等、引用するブロックや文字列を開始タグと終了タグで括って指定します。
要素 | 意味 | 用途 | 使用例 |
---|---|---|---|
blockquote | blockquote | ブロッククォート | <blockquote></blockquote> |
q | quote | インラインクォート | <q></q> |
その違いは、blockquoteは、pタグを括ることさえできるブロックレベルの引用、qタグは、文章内の一部といったインラインレベルの引用、更にqタグをネスト(入れ子に)することも可能な点です。
尚、HTML4/XHTML1のblockquote/q
とHTML5のblockquoteタグ
/HTML5のqタグ
では若干ニュアンスが異なります。
*枠内上記文章で二重引用符が見える場合、ブラウザが自動的に付与。
*HTML4に準拠なら引用符付き、HTML5に準拠なら引用符なし、チグハグはバグ
HTML4/XHTML1では、blockquoteタグによる視覚効果としてはブロックまるごとインデント、qタグによる視覚効果は引用符付きで多重クォートの場合、(仕様が米英語基準なので)米英語の慣例に沿ってシングルクォートを括るクォートはダブルクォート、逆も然りとなっており、blockquoteについてはインデントする為だけに利用するのは装飾であり、CSSと被る為、非推奨とされています。
一方、HTML5では、qタグに視覚効果がない(引用符がつかない)点で仕様が変更になっています。
ちなみにインラインでの引用用途にはHTML4/XHTML1/HTML5何れも利用可能なcite要素があり、cite要素はイタリック体表記など視覚効果もあります。
要素 | 意味 | 用途 | 使用例 |
---|---|---|---|
cite | cite/citation | インラインクォート | <cite></cite> |
尚、cite要素と後述のcite属性は要素と属性なので当然ながら別物です。
ちなみに、この各リンクにはciteタグを使用しています。
blockquote開始タグまたはq開始タグに設定できるその他の属性は下記の通りです。
blockquoteやqタグだけでなく他のタグ・要素にも設定できる属性です。
属性 | 意味 | 用途 |
---|---|---|
cite | cite | 引用するサイトのURI(URL) |
id | identify | タグ識別子・参照設定(セレクタ) |
class | class | 参照設定(セレクタ) |
lang | language | リンク参照先の国・地域言語を設定 |
dir | direction | 右書き・左書きの方向指定 |
title | title | ブラウザ上でタグをポイントすると表示されるテキストを設定 |
style | style | CSSインライン設定用 |
※イベント | イベントハンドル | (マウス)ポインタの動作や状態に応じて処理を記述するための設定 |
idはファイル内での一意の識別子(唯一特定できる値で区別できるもの)としての役割を持ちます。
idの用途としては
等々です。
classは、idと異なり、同じファイル内で(aタグを含む)複数のタグに同じ名称を設定することが可能です。
また、idの値が一意という条件が満たされれば、同じタグ内に別途classを設定することも可能です。
主な用途は
です。
id と class
id と class は、両方設定することも可能ですし、異なる属性値を設定することもできます(idはそのページで一意でなければならないので複数設定する場合はそれぞれの属性値が他にないものにする必要あり)。
id と class をCSSのセレクタとして見た場合、id は class の設定より優先されます。
langは、[ lang="en" ]、[ lang="ja" ]のように国や地域の言語を設定することができます。
dirは、direction(方向)の略で右から左に向かって書く右書き(right to left)か左から右に向かって書く左書き(left to right)の記述書式の方向指定で国際化における指定可能属性です。
dirの属性値は、right to leftの略語、[ rtl ]か、left to rightの略語[ ltr ]です。
titleは、ほぼ全てのタグで設定可能で、ブラウザ上でポイントされた場合に、titleに設定された属性値が表示されます。
styleは、CSSのインライン設定を行うことができる属性です。
HTMLではユーザーの操作によって何らかの処理を行いたい場合にそのタイミングにあたる属性がいくつか用意されています。
こうしたタイミングにあたる属性はイベントハンドル、イベントハンドラなどと呼ばれ、JavaScriptやvbscriptの関数等を設定することができます。
詳細は、イベントハンドル・イベントハンドラ参照。