HTML5はHTML4(HTML4.0/4.01)に継ぐW3C仕様HTMLのバージョンです。
HTML5.0 | 2014年 <= 2012年 <= 2010年勧告をめどに策定中 |
*勧告=Recommendation
HTML5にはマルチメディア関連含めた要素の追加とHTML4から引き継がれたタグ(HTMLタグ/XHTMLタグ)、HTML5で再定義されたタグなどがあり、更にMathML3.0(科学技術計算)へのマークアップの拡張もなされ、CSSもCSS 2.1をベースとしたCSS3との連携でオーディオ機能やビデオ機能の拡張など多彩な機能が盛り込まれています。
尚、HTML仕様には『非推奨』とされるタグや属性があったものの仕様上も引き継がれてきましたが、HTML5ではfontタグなど仕様上廃止になった要素や属性があります(但し、各種ブラウザが過去既に対応済みの仕様を除外するかどうかについては、また別の話です)。
また表記はHTML 5.0/HTML5.0やHTML 5でもなくHTML5で統一されています(CSSも確定した仕様はCSS1/CSS2/CSS3と表記されCSS2としての正式仕様ではあるもののマイナーバージョン付きのCSS 2.1のみスペースが入るようです)。
HTML5/CSS3はマルチメディア色の強い仕様となっており、これらとは別に初版が2001年に勧告となっているW3C仕様でXML/XHTML/HTMLファイル内にタグを記述するだけでビットマップより精細で図形・グラフ描画やアニメーションなど多彩な機能を実現でき、スクリプト操作も可能なSVG/Scalable Vector Graphicsも対応ブラウザも増えてきていますし、これを併用すると一層、華やかなRIAを実現できるでしょう。
SVGでも利用されるマルチメディアモジュールSMILやXML文書同士のリンクを定義するXLink/XML Linking Language含め、HTML5/CSS3ではXML関連技術との密な連携が図られており、Ajaxもそれほど特殊ではないと思わせるような仕様に仕上がってきています。
また、メニュー機能(menuタグ&commandタグ)のインタフェースなどHTML5/CSS3の仕様を眺めるとCHTMLなどの簡易版やXHTML Basicといった別途専用仕様ではなくブラウザ搭載が当たり前のスマートフォンのシェア急拡大やタブレットPCとのインタフェースがほぼ共通といった点などからPCやモバイルなど環境を問わず対応できる設計がなされているように見受けられます。
但し、HTML5でもHTML4/XHTML1における構造化は当然のことながら、新たに定義されたブログ構造を思わせるような各種タグは、これまでややもするとdivタグの羅列となりがちだった構造を用途ごとのタグで明確に切り分けることも可能にすることから、タグの省略は許されるもののXMLアプリケーション用の入出力データとしてのXHTML1という性質も持ち合わせているとも言えるでしょう。