Perlとは1986年Larry Wall氏によりUNIX用に開発された言語で由来とは異なり後付けではありますが、作者自身の言の1つとして『Practical Extraction and Report Language』(実用的データ抽出・レポート作成言語)があります。
彼は早期から無料でPerlをインターネット上に広く公開しネットユーザーからの希望・要望を吟味し、積極的に取り込んでいった結果、一層洗練され、その名の通りテキストデータからのデータ抽出をスムーズに行い、レポート作成に優れていたことからUNIX/Linuxのshell、sed、awk、C言語に代わりうる言語として代用としてまたログファイル出力・テキストファイル編集・システム管理・ネットワークプログラミングなど広がっていきます。
UNIX用に開発されたPerlをファンはボランティアで様々なOSに移植をはじめ、Mac・Win・OS/2などで1991年Linuxカーネルが発表されると当然の如くLinuxでも使用できるようになり、一層ファンが増える事になりました。
インターネット、ひいてはウェブサーバやCGIの普及に伴い、CGIスクリプト用にテキスト加工を容易に柔軟に行うことができるPerlを選ぶ人が増えました。
昨今、PHPやJSP、ASPなども存在しますが、Perlほど既成の枠を越えて様々な分野で使われ、使うことができるスクリプトは珍しく、特にコンピュータが最も苦手とも言えるテキスト処理を柔軟に行えるPerlは重宝されたわけで今後も人気を維持・拡張していくことでしょう。
2004年8月現在、Perl5が最新版であり、このバージョンからオブジェクト指向を取り入れ、時代のニーズにいち早く対応する事ができるのも作者の機動力、設計思想は当然の事ながら多くのファンに支持されていることの表れでしょう。
GUI/Graphical User InterfaceではCGIスクリプトとしてもお馴染みのPerlですが、前述の通り、CGIに限らず多岐にわたる用途でも利用されますし、そもそもCUI/Character-based User InterfaceであるUNIX生まれのPerlは当然コマンドライン上でワンライナーとしても利用できますからリダイレクトやパイプによる他コマンド群との連携やデバッグも可能です。
CGI、スクリプト、プログラムなどでは、小文字の「perl」、「perl」について語る、説明する場合には「Perl」と「P」を大文字で書くなんていう慣例もあるようです。