LANとはLocal Area Networkの略で特定範囲の限定的なネットワークを指し、インターネットに含まれるWAN/Wide Area Networkと対になる呼称でもあります。
LANと言えば、端的にいうと、団体・企業など組織のひとつの建物内や家庭内で複数のコンピューターや共有プリンタなどを結ぶ形態です。
複数のコンピュータをつなぐ手法はいくつかあり、PtoP(ポイント・トゥ・ポイント)といった1台の端末に対して1台ずつ直接相互に接続する形態もありますが、通常LANといえば、リピーター、ハブ(、スイッチングハブ、スタッカバブルハブ)とルータ、そしてこれらを接続するケーブルで各装置や端末を結ぶ形態か、無線LANといわれるようなケーブルレスの形態があります。
複数のコンピュータをつなぐメリットの中で大きい要素は、データの共有化を図ることで効率的、合理的になることです。
さらに周辺機器の共用もできますし、共用は便利ですので、プリンタなどの各種周辺装置もネットワークに加えることになるでしょう。
サーバでは、データ共有だけでなく、端末や周辺機器のタスク(仕事)配分や、コンピュータ端末への番地付けとしてDNSやダイナミックDNS(Windows環境であれば、DHCPなどを使って)プライベートIPアドレスの割り当てなども行いますし、データをさらに効率化する為にデータベースを構築導入し運営する必要が出てくるでしょう。
データ共有する為にファイルサーバが必要でしょうし、RDB・リレーショナルデータベース(DB・データベース)用のデータベースサーバも必要でしょう。
また、インターネット上に接続する際に自サイトを自分のサーバでという場合には、ウェブサーバも必要になりますし、ファイアウォールや場合によっては外部ルータと内部ルータ、また設定面では静的なIPのルーティングテーブルを設定するといったこともあります。
さらにメール送受信を自身で賄う為には、メールサーバが必要となります。
ここにあげたサーバの種類・機能だけでも家庭用、個人ユースの延長であれば、1台のサーバで賄う事ができるということもありますが、それにしても、全て1つのサーバに依存していては、いざサーバがダウンしてしまうと何もできなくなってしまいますし、少なくともWebサーバを独自に運営する際にはプライマリサーバ、セカンダリサーバの少なくとも2台が必要になるでしょう。
用途ごとにサーバを分けている場合には、往々にしてそれぞれプライマリサーバ、セカンダリサーバの少なくとも2台ずつ必要になるでしょう。
リスク分散という意味からも、機能ごとにサーバを分割するか、切り替えによってサブになるセカンダリサーバを用意するなどの必要も出てくるでしょう。
自宅内において電話回線及びルータ(モデム)経由で各PC、ゲーム機、テレビなどからインターネットに接続できるようにする為にはLANが必要になりますが、その名の通り有線LANではケーブル配線が必要、無線LANは不要(場合によって無線中継器が必要な場合はある)です。
また、これら以外の選択肢としてPLC/Power Line Communications(電力線を通信回線として利用したデータ通信)により、PLCモデム(アダプタ)を設置すれば、コンセントに差し込むだけでネットワーク(LAN)につながるというサービスも利用できる場合もあります。
セキュリティを考慮すれば、無線LANは有線LANに比し盗聴リスクが高くなりますが、他方PC1台であればそれほどでもありませんし、2台ならPtoP/Point to Point(各端末を直接ケーブル接続)も可能な場合もありますが、一般に2台以上の複数台を接続する場合には、構成によって別途ルータ・ハブ・リピータ・終端装置の何れかを利用または併用したLANの構築とそれ相応の伝送量等を勘案したケーブル選定と配線引き回しをすることになります(後の増設やプリンタやスキャナなどの共有を考慮するならなおのこと)。
例えば、戸建で各階でネット接続したい場合などは中継器を介した無線LANがとかく魅力的でしょう。