アメリカのDigium, Inc.創設者が創業前に開発、2002年1月に初リリースされたAsteriskは、世界中の個人のみならず、中小零細企業、大企業、コールセンター、通信事業者、政府機関でも使用されているIP PBXシステム、VoIPゲートウェイ、会議用サーバー、その他のカスタムソリューションをサポートするなどリアルタイムのマルチプロトコル通信アプリケーションを構築するための主要なフレームワークであり、AsteriskベースでGUIなFreePBXと共にSangoma社が支援するオープンソースなPBX/Private Branch Exchange/構内交換機。
Sangoma社は、他にFreePBXコミュニティの革新に支えられつつ、社内開発およびサポートスタッフによって正式にサポートされている商用UCシステムPBXactをリリースするなどクラウドやオンプレミス、ハイブリッドな信頼性の高い自社開発ソリューション、ネットワーク、セキュリティサービスを備えた業界をリードする通信プラットフォームのリーディングカンパニーとのこと。
CLIなAsteriskやGUIなFreePBXは、オープンソース、かつ、無料で使用できるので自宅でスマホやタブレット、パソコン、IP電話機、ATA/Analog Telephone Adapter/アナログ電話アダプタ+アナログ電話機など同一LAN内でVPNなどを併用すれば外出先でさえ、また遠方のAsterisk同士でさえ、それら端末間で無料で内線、着信転送などができるので個人にも人気となっているようです。
こうした環境は、AsteriskやFreePBXなどをインストールしたLinux/*BSD/PC-UNIX/macOS/Windowsをサーバとし、クライアントとして内線端末となる主に前述の端末、内線端末で使うSIPフォンアプリなどがあれば構築可能であり、各種050 IP電話サービスや、それ単独でも内線・転送などは可能なものの、ひかり電話なども含めた環境構築もできたりします。
残念ながら新規契約は停止された050 Plusならスマホやタブレットに任意のSIPフォンアプリをインストールするのみならず、サポートはされないものの、固定電話で運用することができます。
尤も050 plus + アナログ固定電話でも収容できるらしい噂もありますが、Asteriskに050 IP電話サービスを収容し、固定電話であるIP電話機やATA+アナログ電話機は、内線端末としてAsteriskをSIPサーバとして運用する方が安定した運用ができるっぽいです。
PBXは、当初、NTTなどで使われる旧来の公衆交換電話網(≒メタル回線)で使われていましたが、近年、VoIP/Voice over Internet Protocolという電話線ではなく、インターネット回線を介して音声や映像を通信できるパソコンにソフトをインストールすれば実現できる技術が生まれ、状況に変化が生まれます。
1990年代後半には、著しく低品質な通話ながら、個人でも実装できるようになり、その後、品質が大幅に改善され、2000年前半には主にプロバイダ(通信事業者)の提供するADSLの付属サービスとしてIP電話が登場する頃には、通信事業者に限らず、また、商用IP PBXばかりでなく、オープンソースで無料なIP PBXを導入する企業も増え始め、2024年1月、少なくともNTTにおいては、旧来のメタル網を一部残しつつ、公衆電話網がIPに置き換えられるまでになっています。
個人では、固定電話が1台という環境では、子機付きがあっても電話機自体の機能で内線・転送ができる状況でPBXを必要とするケースは稀、いてもパソコンと...という中、パソコンも年々進化を遂げつつ、それまでの文字ベースのチャット機能を含め、VoIPによる音声・映像コミュニケーションツールとして2004年に登場したスカイプなど、他方、1990年代半ばにノキアの電話機能付きPDA端末もありますが、それ以上に2007年にApple IPhone、Google Androidといったスマホやタブレットの登場で個人でも、固定電話、IP電話、スマホ、タブレット、パソコンなどの間で内線、転送などIP PBXに関心を持ったり、実際に導入するケースも増えてきたと言えるでしょう。
宅内でも、VPNなどとの併用で外出先からLAN内の固定電話、IP電話の番号から発信することもでき、通話料金の節約になったり、家にいる際、固定電話やIP電話への着信を固定電話ばかりでなく、スマホ、タブレット、パソコンなどで応答したり、それを転送できたり...と、その動機もいろいろあるでしょう。
そんな時、最も身近で導入しやすいIP PBXが、先駆けであり、オープンソースで無料で利用できるAsteriskやFreePBXです。