ラジカセやオーディオ・音響機器ではなく、パソコンまわりで手軽に録音、再生したい場合どうしたらよいでしょう?
パソコンにマイクが内蔵されていれば、OSがWindowsなら、予め相応のソフトウェアが存在するかもしれません。
が、ここでは、パソコンにマイクは内蔵されておらず、OSはLinuxという条件を付けてみます。
マイクが内蔵されていないにしても、普通、パソコンには、マイク入力/ヘッドホン出力用に3.5mmステレオミニジャックがついていますし、スピーカーは基本内蔵されているのでマイクを買うという選択肢もあるでしょう。
が、無類のカラオケ好きなど何らかの理由で既にマイクを持っているとか、積極的に買おうと思っているという場合を除き、パソコンで音声入力したいがために他に使い道を思いつきにくいマイクを新たに購入するというのも、ちょっとね?
と半ば強引に誘導しつつ、お勧めなのが、UVC/USB Video Class対応かつ、マイク内臓のUSBカメラ(Webカメラ)を使うという方法です。
カメラもパソコンに内蔵されているケースもありますが、内蔵カメラだと撮影方向が固定となってしまうのに対し、USB接続のカメラなら自由に方向を変えることもできます。
更にラズパイなどと組み合わせれば、見守り・防犯用監視カメラとして流用することもできるというオマケも付いてくるので別途持っていても有効利用できるのではないかと。
既にWebカメラを持っているなら尚更、お勧め。
ちなみに自身は、NetBSD/Debian/FedoraでUSBカメラの利用検証をしたいがために買ったLogicool C270とElecom UCAM-C0220FEの白いUCAM-C0220FEWHを持っており、どちらもUVC対応・マイク内蔵で後者はヘッドセット付きです。
マルチプラットフォームなのでLinuxに限りませんが、GUIで音声入力や録音、そして再生できるソフトウェアとしては、他にも多彩な機能満載のAudacityがあります。
USBカメラをAudacityで使うのは簡単です。
Audacityをインストール、起動したら、マイクアイコン右横のプルダウンリストを開いて一度確認、USBカメラをパソコンのUSBポートに挿し、[録音と再生(r)]メニューから[オーディオデバイス情報の再スキャン(e)]を選び、再度、マイクアイコン右横のプルダウンリストを開き、追加されているカメラを選択するだけで準備完了。
あとは、赤い丸の録音ボタンをクリックすると録音待機状態となるのでマイク付きUSBカメラに向かって声を発するなりすると波形データが表示され、黄色い四角の停止ボタンをクリックし、緑の三角の再生ボタンをクリックすると、すぐに再生できます。
各種オーディオファイルとして出力も[ファイル(F)]メニューから[オーディオの書き出し(E)]で必要に応じて指定するだけです。
対応フォーマットは、AIFF/WAV/MP3/Ogg Vorbis/FLAC/MP2/M4A(AAC)/AC3/WMA...等々。
CLIなら、OSS/Open Sound Systemの置き換えを目的とし、オーディオ、MIDI機能などを提供するLinux用カーネルコンポーネントALSA/Advanced Linux Sound Architectureが持つコマンドラインサウンドファイルレコーダー/プレイヤーであるarecordコマンド/aplayコマンドを使うのが簡単でしょう。
また、たいていのLinuxディストリビューションならリポジトリにあるであろうSoXのrec/playコマンド(実際には共にsoxコマンドのエイリアス)を使う方法もあります。
後者の方が、機能が豊富と思われ、例えば、WAVファイルとMP3ファイルの相互変換などファイル変換機能なども備えています。
CLIの場合も録音時には、USBカメラを識別するための情報を与える必要があり、前者なら、[$ arecord -l]として(サウンド)カード番号とデバイス番号を確認、これらをオプション引数として渡すと共にコマンドライン引数として出力用ファイルを渡すべく、[$ arecord -D plughw:1,0 xxx.wav]のようにして録音します。
再生は、前者なら、[$ aplay xxx.wav]のようにするだけです。
なんで今さら、録音・再生・音源保存なのか...それは、これまた今更ながら、音声合成・テキスト読み上げソフトウェアを知った流れから...。
こんなに簡単なのに、Audacityもaplayも使ったこともあったのに...以前、何かの時に.wavや.mp3のサンプルファイルってどこで入手できるんだろ?と思っていた当時の自分に教えたい...。