光学メディアであるCD/DVDは、オーディオ再生やデータ保存のみならず、1枚に複数のOS(カーネル+ユーザーランド+α)やツールを入れて切り替えて起動できるマルチセッション/マルチブート構成にすることも可能です。
HDDやUSBメモリでは、マルチブート(複数起動)と呼ばれますが、CD/DVDについては、その記録方式と共にこうした構成をマルチセッションと呼ぶようです。
一般にLive CDやLive DVD、Live USBなどと呼ばれるCD/DVD/USBメモリを使ってPCにインストール済みのOSとは別にOSやツールを起動させる利用方法も今や一般的となってきています。
従前は、CD/DVDは、エンドユーザーは、オーディオ再生するしかありませんでしたが、その後、1度だけ書き込み可能なもの、更には、何度でも書き換えのできるものも出てきました。
また、DVDは、片面4.7GBと約700MBのCDの6倍強の容量を保存できることから、録音、再生共にオーディオでも音声のみの音楽にはCD、プロモーションビデオ付きの楽曲やビデオなどの映像は、DVDといった用途に使われることが多くなっています。
前述の通り、Live版のOSを入れてCD/DVDドライブから起動させることでPC内のOSとは無縁にCD/DVDに格納されたOSを利用することもできるわけですが、USBメモリと違ってCD/DVDについては、起動中にCD/DVD自体に書き込む(保存する)ことはできないので、その場合でも再生に限られます。
更に複数のOSやツールを入れてマルチブート/マルチセッション構成にすることができるXBoot、YUMI、SARDU...etc.、USBメモリならRMPrepUSB、UNetbootin、Universal USB Installer...etc.といったソフトウェアも多々あります。
これらは、多くのOSやツールに対応しており、かなり便利ですが、全てのOSやツールがマルチセッション、マルチブート構成にできる訳ではないこと、できたとしても全て同じ方法でできるわけではないことから万能とは言いがたいのが現状です。
とは言え、手作業で編集するにもCD/DVDでは限界があると思われる一方、DVDと併行するかのように登場したUSBメモリでは、そうしたソフトウェアと併用、または、一切使わず、OSやツールに合わせた手法でマルチブート構成にすることもできる為、より多くのOSやツールを利用できる可能性がありますし、携帯性にも優れています。