ITとは情報技術の事で英語ではInformation Technology(インフォメーションテクノロジー)の頭文字をとったもので中でも代表的なものがインターネット(Internet)です。
ICTとは情報通信技術の事で英語ではInformation Communication Technology(インフォメーションコミュニケーションテクノロジー)の頭文字をとったもので近年より一層のネットワーク・通信の重要性という意味合いからITではなくICTという言葉が使われ始めています。
呼称を変えたのは、通信の中でも無線LANなどの無線通信技術においてブロードバンドADSL並みの高速回線接続が可能になったり、有線においては光ファイバの浸透など通信ラインの発達により情報家電などを取り巻くユビキタス社会に必要不可欠な技術として[Communication/コミュニケーション/通信]を中心とした情報技術のインフラ整備が着々と進行している事を周知する事とIT産業の一層の活性化を図りたいという意図からでしょう。
インターネットは日本でも1995~1996年頃から一般に公開され、それまでオンラインの世界ではメールのような文字情報の交換であるパソコン通信が画期的だった時代に文字だけでなく画像も自由に送受信、閲覧できるようになり、今や世界中を結ぶネットワークとして爆発的に広まりました。
この考え方は、企業社内情報ネットワーク(LAN・ローカルエリアネットワーク)やインターネットの普及・浸透、更にはWeb2.0時代などのフレーズと共にネットを介したクライアントサーバシステムにおけるクライアントとしてのブラウザが注目されるようになり、企業間情報ネットワーク(BtoB)、インターネットを介したBtoBやBtoC(Buisiness to Customer/Consumer)も盛んになりました。
情報家電といわれるテレビや冷蔵庫などあらゆる家電など一般家庭にも進出、コンセントに差し込むだけでネットにつながるといった(ユビキタス社会)、携帯電話を代表とする携帯情報端末の出現により、いつでも世界中の情報を持ち歩く事ができるようになりました。
MacOSで知られる米アップル社のiPad、iPhone(アイフォン)やiPod(アイポッド)などのプレーヤーもインターネットなくしては存在しなかったものなんですよね。
Personal Computerの略がPC、パーソナルコンピュータも日本ではいつしかパソコンと呼ばれるようになりました(それまであったマイコンの延長線上にパソコンがあります)。
社会や企業に採用されていたコンピュータも一般家庭には遠い存在でしたが、世界ではIBMが(時期不明)日本ではNECが1980年代初旬に家庭用パソコンを発売したもののUNIXを元に開発されたマイクロソフトのMS-DOSというOS(オペレーティングシステム)だった当時、電源を入れると「 c:¥> 」という文字だけが出てくる無骨な画面表示であった時代、一般には、さほど普及する事はありませんでした。
これが広く一般に普及し始めたのきっかけが、今のパソコンの見た目にわかりやすく(GUI:グラフィカルユーザーインタフェース)比較的容易な操作性を持った同じくマイクロソフトの画期的なOS、Windows3.1そしてインターネットの一般公開とWindows95の登場、その後のWindows98、Me、2000、2003、XP、VistaといったWindows系OS出現でした。
こうしてインターネットもマイクロソフトも短期間で世界中に浸透していったんですね。
一方、日本でインターネットが始まった当時、自動車電話と共用できるという謳い文句のショルダータイプ(バッグのように肩にかける重量物)の携帯電話からスーツのどのポケットに入れても嵩張る上に見事なまでにスーツの型が崩れ、プライベートにしても手荷物状態でファッション的にはみっともないことこの上ない携帯し辛いケータイへの移行期でした。
その後、軽量タイプも出回りましたが、ネットやメールもなくNTT独占で本体や通話料が高いケータイは普及していたとは言い難い状況であり、ビジネスシーンでも、せいぜい自動車電話とポケベルが主体(当時、女子高生の間でもポケベルが流行)、その後、業界再編により後のKDDI誕生や後に苦戦を強いられることになる安価なPHSが足がかりとなり、ソフトバンク(J-PHONE&Vodafone日本法人)の参入等々、PHSとケータイの価格競争などの結果としてケータイが急速に浸透していったんですね。
世界に目を移すと通信規格争いの結果、日本方式は採用されず、日本のケータイ市場は独自の文化を形成、一方、世界では世界標準規格を基に、本体や通話料等々、利用者の貧富の差を越えた普及を目指した結果、Nokiaを中心に急速に浸透しました。
国内で独自の進化を遂げた日本のケータイは、後にネット接続もできるようになり、技術的には最先端であるにもかかわらず、海の孤島ガラパゴスにちなみガラパゴスケータイ(ガラケー)と呼ばれるようになりました。
インターネットが始まった当初、インターネット上の情報公開の仕方・アーキテクチャ(技術的な考え方)の標準化団体W3C(HTML1.0/2.0はIETF、その後W3C設立に伴い移行)が策定した英語を基調としたHTMLやCSSやjavascriptやvbscript、CGIといったスクリプトといった仕様は、一見、決してとっつきやすいものではなく一部の企業やマニアックな人達がホームページを作って公開していたに過ぎません。
一方、これらの情報の整理も取り出し方も課題となり、出現、台頭したのが検索エンジンであるYahoo!です。
日本で有名なところではYahoo!JAPAN、そして後発ながら検索エンジンの代表ともいえるGoogle、インターネットとパソコン普及の立役者マイクロソフトのMSNサーチ(Live Search=>Bing)、gooなどがありますよね。
インターネット上の検索技術で先行していたYahoo!ですが、現在同様、一覧形式で検索結果を順次表示する為、誰かに情報を見てもらいやすくする為には、どうやら統計的には検索結果のより上位(せいぜい30件以内)に表示される必要があることがわかってきました。
この検索結果を導く為の順位付け基準を検索アルゴリズムなどと言います。
当初はYahoo!も検索されると想定される「キーワードがより多く記述されているページ」を上位に表示していた為、当時ホームページを作る事ができたマニアックな人達のページでは同じキーワードをやたらと羅列するなどの手法を利用、中には愉快犯的なものもあり、全く無関係なキーワードで卑猥な画像表示や犯罪まがいのものが多発した過去があります。
現在はYahoo!含めGoogleの影響も大きく検索アルゴリズムも複雑化し、当初に比べれば相当アルゴリズム解析は難しくなっており、且つ検索エンジンも定期的にアルゴリズムを変更する為、片手間なアルゴリズム解析では、変更時に大きな打撃を受ける(それまで上位表示されていても検索順位が見る影もなく下がる)事になってしまいます。
検索アルゴリズムの変更とサイト運営者のその時採用されているアルゴリズム解析によるホームページへの反映がいたちごっことなっている今日、このアルゴリズム解析はSEOと呼ばれるようになり、専門業者の出現やホームページ製作業者が併行して行うケース、サイト運営者が自ら行うケースなどアルゴリズム解析が熱いですね。
サイト運営者からすれば、特に企業、個人問わずビジネスの場合には検索エンジンは重要な集客の術であり、検索エンジンの検索結果に上位表示される事が必要になっている背景があります。
逆に言うと検索エンジンの検索結果に上位表示されるかされないかによって、知名度のない、または低いサイト、ましてネット専業となると死活問題となってしまう事もあります。
私たち利用者からするとすぐに欲しい情報を的確に素早く見つけたいのですが、何が有益で何が欲しい情報であるかの優先順位付けは検索エンジンに委ねられてしまっているともいえます。
そんな中、あらゆる趣向の検索エンジンも数多く研究されています。