プロセッサは処理装置であり、これを集積回路として実装したものはCPU/Central Processing Unit、GPU/Graphic Processing Unit、これらを管理するMMU/Memory Management Unitなどとして実装され、組み込みシステムにおいてマイクロチップで実装されたものは、マイクロプロセッサ、MPU/Micro Processing Unitと呼び分けられたり、同じような意味で使われたりすることもあります。
集積回路とは、IC/Integrated Circuitのことであり、主に半導体(電気を通したり通さなかったりする性質を持つ物質)で構成された電子回路が複数の端子を伴う小型ケースに収納された状態で1つの部品として取り扱われ(マザーボード上に搭載され)、より集積度合いの高いものはLSI、1つのLSIチップから成るコンピュータはワンチップマイコン、後に集積度が一層上がったLSIチップを指してSoC/System-on-a-chipと呼ぶこともあります。
LSI/Large Scale Integrationは、集積度合いを表す為にICの分類であるSSI/MSI/LSIに由来する用語で現代ではSSI/MSIを使うことはほぼなく、比較的小規模なものをIC、それ以上のものをLSIと呼ぶことが多いとされますが、その後1980年代に開発され始めたより大規模な集積回路を指してVLSIと呼ぶこともあるようです。
CPU/Central Processing Unitは、コンピュータにおいては中央演算処理装置などと呼ばれるトランジスタ、マイクロプロセッサの登場により高性能かつ小型化により飛躍的な技術革新を遂げたプロセッサでコンピュータを制御する為の制御装置、浮動小数点数演算などを含む演算装置、レジスタ、メモリ、キャッシュ、タイマー等々や周辺機器との入出力装置インタフェースといったものから構成され、これらの一部がワンチップ化される場合もあります。
クロック周波数の他、0と1を1ビットとする二進数から成る現代のコンピュータにおいては、CPUの性能を4ビット、8ビット、16ビット、32ビット、64ビットといったように表すことがあり、PCなどで以前から採用されることが多かったものにIntel製のx86系がありますが、これ自体はCPUの型番からきたもので性能としては32ビットであり、他方、64ビット版はx64系となっており、CPUメーカーにはIntelの他、AMDがあります。
【概略一例】
近年、PCの場合、電源を入れるとCPUが、メモリハブに接続されたグラフィックバス経由でグラフィックカードを、メモリバス経由で必要なメモリをロードし、内部バス経由でつながったI/OコントローラハブからPCIバス経由でグラフィックコントローラやPCIスロットをロード、初期起動の場合、メモリ、HDD、オーディオ(SCSI、SATA、USB、Ethernet、Audio Codec、CMOSメモリ)を、LPCバス経由でキーボード、マウス、FDD、シリアル ポート、パラレル ポートといった周辺機器の検出・初期化・設定を、再起動の場合、検査・初期化を行います。
その後、CPUは、ROM上のBIOSを読み込み、BIOSがブートローダを読み込み、ブートローダがカーネルを読み込み、OSをブート(起動)、組み込みシステムの場合、一般にPCよりも素早く起動することが求められ、OSの有無の相違なども含め、これとは異なる起動プロセスとなることが多いようです。
GPU/Graphic Processing Unitは、ビデオカードに搭載される画像・映像などグラフィック用のプロセッサです。
近年、より高効率、高性能とする為にCPUとGPUをシームレスに利用する技術も開発されているようです。