より安全にマウス操作やキーボード入力に慣れる為の良い方法の1つは、既にパソコンの中にある『メモ帳』などのシンプルなテキストエディタや直感的に絵を描くことができる『ペイント』といったドローソフトの使い方に慣れることかもしれません。
先にも述べたようにシンプルとはいえ1つアプリケーションソフトウェアを使える(覚える)と他のソフトを使う時に覚えるのが格段に楽になりますし、何より自信になって、その自信が次につながり、無意識に継続できるようになり、更には、これにより『ファイルの保存』という作業をせざるを得なくなりますが、パソコンを使いこなす上では必要不可欠なことであり、一連の流れで覚えられるからです。
ここで言う『メモ帳』は、現実の紙製のものではなく、Windowsに最初から入っている一番シンプルなテキストエディタを指します。
例えば、『テキストエディタ』という用語やキーボード上のキーやキーの組み合わせについて等々は、ほぼ全てここまでの説明にあると思いますので、必要なら探してみてください。
(ページ内を検索する時は、全てに目を通してもよいですが、先述のようにキーボード上で[Ctrl]+[F]を同時に押すという方法もあります)。
『メモ帳』に限らず、たいていの操作がそうであるようにパソコンでは、多くの場合、同じことを複数の方法で行うことができるようになっていますが、ここでは、下記の方法で『メモ帳』を利用してみましょう。
まず、デスクトップ画面上で右クリックして出てきたショートカットメニューから[新規作成]メニューを選ぶと、更に右方向(または、左方向)にメニューが拡張されると思いますが、そこにあるはずの[テキストドキュメント]というメニューを選択します。
(この[新規作成]メニューのように各メニュー右側に「横向きの三角印」がある場合は、更にメニューが選べる状態であることを示しており、メニューから更にメニューが開く時、開かれたメニューは、補助的なメニューと言う意味で『サブメニュー』と言うことがあります。)
するとデスクトップ上に[ 新規テキスト ドキュメント.txt ]という(グレーや紺色の背景にに白い文字など)反転した文字が付いたアイコンができていると思いますが、ファイル名においてその背景と文字が反転した状態というのは編集状態であり、ファイル名を自由に変更できる状態を示しています。
([ .txt ]は、テキスト文書であることを示しています。)
とりあえず、そのままでも構いませんが、ファイル名を変更する場合は、[ .txt ]部分は残して自由に名前を付けてみてください。
そのまま、もしくは、名前を決めたら、そのアイコン部分を一度クリックすると確定されます。
ファイル名を確定した後も先述のようにファイル名にフォーカスがある(焦点が合っていて他と違って色が反転されているなど選択された)状態でキーボード上の[F2]キーを押すと、やはり、ファイル名を変更できる状態になります。
次に、そのアイコン部分をダブルクリックすると一番上に[ 新規テキスト ドキュメント.txt - メモ帳 ]、その下に[ファイル(F)]などの見出しメニューが並んだメニューバーがある『メモ帳』が開いた状態でカーソルが点滅していると思いますが、それは、そのまま文字を打ち込める状態にあることを示しています。
とりあえず、最初は、何も入力せず、メモ帳を終了させてみましょう。
右上隅の[×(バツ)]印、または、[ファイル(F)]メニューをクリックすると出てくるメニューから[メモ帳の終了(X)]メニューをクリックすると、(何も編集していなければ、)あっさり『メモ帳』が終了します。
再度、開く時は、先ほどのアイコンをダブルクリックするだけですからダブルクリックしてもう一度『メモ帳』を開いてみましょう。
今度は、各種見出しメニューの中身を一通り確認してみましょう。
確認する中で文字色が背景と同化したような色合いなどの状態のメニューは、その時点で利用できない(利用する状況ではない)ことを示しています。
メニュー名横の丸カッコ内のアルファベットは、キーボード上の[Alt]キーと同時に押すと当該メニューをマウスではなくキーボードから開くことができることを示しており、続いて空白を置いて[Ctrl]+[Z]などとある場合は、キーボード上でそれらのキーを同時に押せば、当該メニューと同じ機能を実行できることを示しています。
[ヘルプ(H)]メニューをクリックしてみると[トピックの検索(H)]と[バージョン情報(A)]というサブメニューがあります。
[トピックの検索(H)]を選ぶ(クリックする)とメモ帳に関連する情報の概要説明やキーワード検索したりできる画面が表示されますが、ちなみに通常、Windowsヘルプ画面表示機能が割り当てられているキーボード上の[F1]キーをメモ帳を開いた状態で押した時にも(自動的にメモ帳に関する)同じ画面が表示されます。
[バージョン情報(A)]を選ぶと『メモ帳』のバージョンやソフトウェア作成者(作成企業名)などの情報が表示されます。
[表示(V)]を選ぶと[ステータスバー(S)]というサブメニューがあり、これを選ぶとメモ帳の画面一番下の段に状態を示す領域としてメモ帳の画面幅いっぱいに横長のステータスバーが表示され、もう一度同じメニューを見ると左側にレ点でマークがされた状態(ON・選択状態)となっており、もう一度押すとステータスバーが非表示(OFF・レ点なし)になります。
[書式(O)]を選ぶと[右端で折り返す(W)]と[フォント(F)]というサブメニューがあります。
[右端で折り返す(W)]は表示における便宜上の設定で既定ではOFF(レ点なし)となっており、改行しないで文字をどんどん入力してメモ帳画面の幅を越えても同じ行に入力され、越えた時点でメモ帳画面の一番下の段に『横スクロールバー』が表示され、マウス操作でスクロールすれば見られる状態ですが、これを選ぶ(ON・レ点ありだ)とメモ帳画面幅まで辿りついた時に見た目上改行された状態で表示されます(この時『横スクロールバー』は表示されません)。
フォントとは、言語圏ごとに適した、場合によって複数存在する文字の形状を定めた各書式とその集合、文字のスタイル(斜体・太字など)、文字サイズ(文字の大きさ)などのことを指し、メモ帳でも[フォント(F)]を選ぶとこれらを選択・設定できる画面が表示されます。
[編集(E)]を選ぶと[元に戻す(Z)]、[切り取り(T)]、[コピー(C)]、[貼り付け(P)]、[削除(L)]、[検索(F)]、[次を検索(N)]、[置換(R)]、[行へ移動(G)]、[全て選択(A)]、[日付と時刻(D)]というサブメニューがあります。
[元に戻す(Z)]は、確定した文字入力や操作を1つ前に戻す機能です。
[切り取り(T)]、[コピー(C)]は、カーソル位置からマウスで、または、[Shift]キーを押したまま左右の矢印キーを押して同一行上の任意の文字範囲、または、行頭をクリックして行頭にカーソルを置いて上下の矢印キーを押して単一、または、複数行を選択した状態で各メニューをクリックすることで切り取り(カット)や複写(コピー)ができる機能です。
[貼り付け(P)]は、切り取り(カット)や複写(コピー)したものを貼りつける(ペーストする)機能です。
[削除(L)]は、カーソル位置の1文字を削除する機能です。
開いているメモ帳のテキスト文書がカラでない状態で[検索(F)]を選ぶと検索画面が表示され、そこにある内容に応じて設定すると[検索する文字列(N)]横の入力欄で指定した文字列と同じものをその文書内から探すことができる機能です。
その検索中に[次を検索(N)]すると同一文字列が複数あれば、次に該当した文字列を順次検索することができる機能です。
[置換(R)]は、検索のように置換用画面が表示され、テキスト文書内の任意の文字列を置き換えたい文字に1つずつや一括で変換できる機能で、1つ2つなら目視で見つけて直す方が早いかもしれませんが、同じ文字列がたくさんある場合には、この機能が便利です。
[行へ移動(G)]を選ぶと行番号を指定する画面が表示され、数値を入力して実行すると文書内の当該行にカーソルが移動する機能です。
[全て選択(A)]は、カーソル位置に関わらず、文書全体を選択状態(背景色と文字色が反転した状態)にする機能で、例えば、その状態で削除すると文書を全部消すことができます。
[日付と時刻(D)]を選ぶとカーソル位置に一定の表記規則に応じた日付や時刻が自動で入力される機能です。
[ファイル(F)]メニューには、[新規(N)]、[開く(O)]、[上書き保存(S)]、[名前を付けて保存(A)]、[ページ設定(U)]、[印刷(P)]、[メモ帳の終了(X)]というサブメニューがあります。
[新規(N)]は、現在開いている文書が初めて開いたカラの状態や既存の文書を開いてからまだ未編集の状態の時に選ぶと新らたにメモ帳を開いて新しい文書を書き始めることができる機能で未保存の編集中の状態で選ぶとその文書を保存してから開くかどうかを確認する画面が表示されます。
[開く(O)]を選ぶと既存のファイルを選択する画面が表示されますが、この時、メモ帳で作成したものに限らず、メモ帳で開くことができる既存のテキスト文書がある場合、それを指定してメモ帳で編集することができます。
過去に既に作成済みの文書を改めて開いて編集している時に[上書き保存(S)]を選ぶと同じファイルとして保存でき、[名前を付けて保存(A)]を選ぶと現在のファイル名と違う名前のファイルとして保存することができ、新しいファイル名と保存場所を指定する画面が表示されます。
[ページ設定(U)]と[印刷(P)]は、何れもプリンタで印刷する際の指定で[ページ設定(U)]では、印刷時の紙面レイアウト指定、[印刷(P)]は、プリンタとプリンタの機能を設定できます(、が、この機能の利用に当たっては、事前にパソコンにプリンタが接続されて利用できる状態に設定されている必要があります)。
[メモ帳の終了(X)]は、文字通り、終了するわけですが、開いたものの未編集、開いた後、[上書き保存(S)]や[名前を付けて保存(A)]をした後に選べば、そのまま終了、編集状態でまだ保存していない文書でこれを選ぶと保存するか否かの画面が表示されます。
ほぼ、迷うことなくメモ帳を利用できるようになれば、全く異なる他のアプリケーションソフトを使う時でも、さっと眺めれば、特に何を調べることなく基本的な機能は使えるようになるでしょうし、[F1]やメニューからヘルプを見たり、インターネットで調べたりすれば、事足りるようになります。
その日に覚えた内容や日常のことでもなんでも短文でもいいので日記のように日々書いて保存してみるのも良い練習になるでしょう。
メモ帳の機能については以上ですが、保存に関連するフォルダというものも作成してみましょう。