従前は、OSによって実質PCが決まってしまうケースもあった
物理的には、現在もそういうケースは多々あるものの、仮想的には・・・
仮想化技術の進歩で同一のPCでいろんなOSを動かすこと「も」できるようになってきた
従前、Windowsや*BSD/UNIX/Linuxは多くのメーカーのパソコン上で動作し、Mac OSはMacintoshというパソコンでのみ動作していましたが、Mac OS Xと呼ばれるOSの中の一部シリーズは、UNIXとして認定され、他方、Windowsが動作するPC上でも動作するものも登場、更に仮想化技術の進歩により、仮想マシンを使うとWindows/Mac/UNIX/Linuxの垣根を越えて且つ、相互に同一のPC上で同時に利用することすらできるようになってきました。
つまり、実質選択肢はWindowsのみであった多くのユーザーにとっては、OSを選択する場合、そうせざるを得なかった大きなネックとなっていた内の1つが解消され、格段に他の選択肢を選択しやすくなったことを意味します。
10年、20年とコンピュータ関連の進化は顕著だった
その間に(1995年~1996年日本でも)インターネットができるようになった
パソコンも数年で高性能化、普及に連れ価格も低下
OSはWindowsが圧倒的多数となっていく
パソコン用アプリケーションも高性能パソコンを前提に作られる
古いパソコンでは、新しいアプリが使えないケースも多くなった
一方、インターネットも参加者が増えるに連れ、悪さをする輩も増えた
今やインターネットに接続して何の防御(セキュリティ)もしないのは無謀極まりないという状況になった
セキュリティで大前提となるのはOS、実質大多数を占めるWindowsという状況となった
新製品のWindowsがリリース、旧タイプのWindowsのセキュリティサポート期限が切れると前段の背景から一般ユーザーはOSばかりでなく実質PC自体の買い替えを意味した(OSメーカーの意図はそこにある)
一方、これまで相次ぐ技術革新からハードウェアとしてのパソコンの性能向上も著しく、必然的にそれに合わせてソフトウェアも高性能パソコンを前提に作られることもあって往々にして(リリースからわずか数年しか経過していない現役バリバリのパソコンであってもちょっと)古いパソコンでは、新しいOSやアプリケーションが動作しないということも多々ありましたし、現に今もあります。
例えば、ある種無法地帯であるインターネット閲覧が当たり前となった昨今、最も普及しているWindowsの最新版(新商品)のリリースとそれに伴う以前のWindowsのセキュリティアップデートサポート期限切れによってインターネットからの危険に無防備に晒されることを回避する為、これまでユーザーの多くは、他の選択肢を知らず、もしくは、知っていても使い慣れた環境から乗り換える億劫さなどもあり、半ば当然のように新しいWindowsが入ったPCを丸ごと買い替えてきました。
これに前後してパソコン本体も特にノートパソコンでは、インターネット閲覧を目的とし、多くの(拡張)機能を省いたり、性能を落としたりした廉価版PCとしてネットブック、更にOSとしてブラウザを採用するというブラウザOS搭載パソコンもでてきています。
また、ケータイの進化により、小さなパソコンに電話機能が付いたともいえそうなスマートフォン、ノートパソコンの派生ともいうべきスマートフォンの大型版イメージのタブレットPC、本を読むことに特化した電子書籍用端末なども登場しています。
有償のWindows以外のOSの選択肢が増え、同じく有償のMac OS Xへの移行、使い勝手もWindowsやMac OSと遜色なく、オープンソースという形態の中で無償のOSであるPC-UNIXやLinuxに移行するユーザーも増えている
BSD、PC-UNIXやLinuxで利用可能なソフトウェアもセキュリティ関連含め、オープンソースという文化が広く浸透している中で多くの選択肢の中から無償のフリーソフトウェアを利用できる
このように選択肢が有象無象に増える中、前述のようにOSの垣根がなくなったことからインターネットを閲覧する+αという一般のパソコンユーザーにとっても選択肢が増え、特にWindowsユーザーがMac OSに乗り換えたり、BSD/UNIX/Linuxが歴史的な背景から無料で利用可能なオープンソースも多いことや魅力的な選択肢が多いこともあり、Windowsのセキュリティアップデート終了に伴うPC丸ごと買い替え促進策に疲れてしまった層を含め、近年、ますます利用者が増えているようです。