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メモリ16MB~32MB未満で起動可能なOS

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Linux/BSD/PC-UNIXを選別してみる

仮想マシンで動くOS

メモリ16MB~32MB未満で起動可能なOS

 この内容は、無料で使えてインストールも設定も簡単で手持ちのPCの中に擬似的なパソコンをいくつも作れてしまう各種仮想化ソフトウェアを使ってMS-DOS/FreeDOS/Windwos/PC-UNIX/BSD/Linux...etc.といった各種OSについてRAMベースでどの程度あれば起動するのかに着目し、検証してみた結果です。

 尚、当然のことながら、追加含むアプリケーションが必要とするシステム要件、もし、物理マシンへの導入にあたって参考にする場合は、仮想化ソフトウェア及び仮想マシンや当サイト検証環境との何らかの差が生じる可能性については、別途考慮が必要です。

 例えば、ここで示すRAM容量は、各仮想化ソフトウェアの仮想マシンに割り当てた値ですが、それぞれある容量以上のRAM値を指定した場合は、ゲストOS起動時にVirtualBox 4.2.12では、約10MB、QEMU/QtEmu 1.0.5では、約14MB、VMware Player 3.1.6では、約17MBほど仮想マシンの指定RAM量からメモリを消費するようです。

 ちなみにCUI(Command line based User Interface)は、shellベースのコマンドライン入力、GUI(Graphical User Interface)は、グラフィカルなウィンドウマネージャを含む、いわゆるデスクトップ環境を指します。

 検証の詳細については、各OSのリンク先を参照下さい。

メモリ16MB~32MB未満
CUIGUI

 メモリ16MB~32MB未満で起動するOSには、NetBSD 6.1.2とOpenBSD 5.4、Windows 95/98/98SEがあります。

 Windows 95/98/98SEは、VirtualBox 4.1.12VMware Player 3.1.6Virtual PC 2007QEMUにおいてそれぞれ最小16MBで起動しました。

 Windowsにおいて仮想化ソフトウェアのメモリ消費量の差異が出ないところを見ると当サイト検証環境のホストOSがWindowsであることから、おそらくホストを流用することでエミュレーションにかかるオーバーヘッドをかなり軽減できているなどの理由があるのでしょう。よってこの検証結果におけるWindowsとLinux/BSD/PC-UNIXとの間で使用メモリ量を単純比較することはナンセンスかもしれません。

 ホストOSをLinuxにしても同じでした、当時の時代背景(マシンスペックの実状)の中、驚異的。

 NetBSD 6.1.2とOpenBSD 5.4は、QEMUで試したところメモリ24MB以上で起動しました。

 NetBSD 6.1.2/6.1.3は、QEMUでRAM24MB、VMware Playerでは32MBでも起動はするものの、48MB以上ある方がスムースに起動、OpenBSD 5.4は、QEMUとVirtualBoxでメモリ24MB以上で起動しました。

 但し、VirtualBoxにおけるOpenBSD 5.4は、「Intel VTx/AMD-Vなどの仮想化支援が要るんだけどなー」といった旨のVirtualBoxによるポップアップエラーというか警告画面が表示され、そこで諦めずに[続ける]ボタンをクリックすると何事もなかったかのように起動するという愛嬌のある挙動を示します。

 このメモリ16MB~32MB未満の動作検証結果からNetBSDとOpenBSDが、現役の*BSD/UNIX/Linux/Windows/Mac OS XにおいてCLI環境で標準システムが最も少ないメモリで動作するので各種サーバ用途や組み込み用途には、もちろん、標準システムが少ないリソースで動作する分、パッケージソフトウェアにより多くのリソースを割くことができることからウィンドウマネージャやデスクトップ環境を適宜、選定し、日本語環境を組み込めば、デスクトップ用途にもと、マシンの新旧やスペックなどハードウェアへの依存や負荷が少ない点で汎用的に利用でき、ライセンス上もGPLよりも制約が緩めのBSDライセンスの方が、個人利用はもとより商用利用においても利点・メリット・優位性があると言えるでしょう。

  1. OS選定の目安
  2. いくらでも練習できる環境もある-仮想化ソフトウェア
  3. Linux/BSD/PC-UNIX系OSを常用する場合の注意点
  4. オープンソースOSの背景
  5. Linux/BSD/PC-UNIXの選定方法と前提
  6. RAM容量ごとに利用可能なOS

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